いいんだよね。これが。
John Coltrane – Lush Life (Prestige PRLP 7188)
基本情報
- アーティスト: John Coltrane
- アルバムタイトル: Lush Life
- カタログ番号: Prestige – 7188, PRLP 7188
- 音源フォーマット: モノラル(Double Deep Groove)
- リリース年: 1961年1月
- レーベル: Prestige
- ジャンル: Jazz
- スタイル: Hard Bop
トラックリスト
- Like Someone In Love (Van Heusen–Burke)
- I Love You (Cole Porter)
- Trane’s Slow Blues (John Coltrane)
- Lush Life (Billy Strayhorn)
- I Hear A Rhapsody (Dick Gasparre, George Fragos, Jack Baker)
参加ミュージシャン
- John Coltrane – テナーサックス
- Earl May – ベース (A1–A3)
- Art Taylor – ドラムス (A1–A3)
- Red Garland – ピアノ (B1, B2)
- Paul Chambers – ベース (B1, B2)
- Donald Byrd – トランペット (B1)
- Louis Hayes – ドラムス (B1)
- Al Heath – ドラムス (B2)
録音詳細
- 録音日・場所:
- 1957年5月31日(B2: I Hear A Rhapsody)
- 1957年8月16日(A1–A3: Like Someone In Love, I Love You, Trane’s Slow Blues)
- 1958年1月10日(B1: Lush Life)
- 録音スタジオ: Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey
- 録音エンジニア/ラッカー盤カッティング: Rudy Van Gelder (RVG刻印あり)
- プレス: Abbey Record Manufacturing Co., Inc.
- プロデューサー: Bob Weinstock
補足情報
- オリジナル盤はイエロー・ファイヤーワークスラベル、Bergenfieldアドレス、ダブル・ディープグルーヴ仕様。
- コーティング・ジャケット仕様。
- Side-Aはピアノレス・トリオ(Coltrane, Earl May, Art Taylor)による演奏。
- Side-BはRed Garland、Paul Chambers、Donald Byrd、Louis Hayesらが参加し、特にタイトル曲「Lush Life」は14分に及ぶ名演。
- PrestigeがColtraneのAtlantic移籍後に未発表音源を編集してリリースしたアルバム。
- ライナーノーツ: Joe Goldberg
- カバーデザイン: Esmond Edwards
- マトリックス/ランアウト情報:
- Side A: RVG PRLP-7188-A AB
- Side B: RVG PRLP-7188-B AB A
アルバムの特徴・評価
「Lush Life」は、ColtraneのPrestige時代の未発表音源を集めた作品で、ピアノレス・トリオからクインテットまで多彩な編成が楽しめます。特にタイトル曲「Lush Life」は、Coltraneのバラード解釈の名演として高く評価されており、Donald ByrdのトランペットやRed Garlandのピアノも印象的です。録音はRudy Van Gelderによるもので、音質も高く、ジャズ史に残る名盤とされています[1][3][4]。
私の持っている盤、John Coltrane Lush Life MONO PRLP 7188 RVG(たぶんオリジナル)
このレコードには少し曰く、というか思い入れがありまして・・・
まだdiskunion新宿中古センターが存在しているころの話し。
4~5年前?
以前に、このお店で、なぜか、マイルスデイヴィスのクッキンのオリジナルを5000円くらい、スタディインブラン(片面YMG)を3~5000円くらい?で買ったこともあり、新宿に行った際には必ずと言っていい程立ち寄るお気に入りの店でした。
そのときもフラッと立ち寄って、「新着コーナー」を漁っていたら、拾ったのがこの盤。
確かこの時、記憶の間違いがなければ、アートブレイキーのナイトインチュニジア(NY溝なしRVG)も3000円くらいで入手。
まぁ、その話はいつ化するとしても、この盤は、なぜか「US盤」として入手しました。
あ、思い出した。この店には、当初仲良くしてもらっていたN氏がいたんですよね。あの新宿ジャズ館の店長のN氏じゃなくて、別のN村さん。
で、その人に結構いろいろ教えてもらったり高く買い取ってもらったりというのもあり、ふらっと立ち寄ったんですよね。
その時に見つけた、John Coltrane Lush Life PRLP 7188。もちろん、RVG付き。
最初、NJ?RVG?US盤?ん?オリジナルじゃないの?
と思って、検盤してみたんですけど、やっぱり、NJ。調べてみても、NJでオリジナル。
両面DGあり。
うーん、カバーにコーティングがあるのかどうかは、いまだに私はその、判断基準がわからないんですけど、どちらにしても私自身はカバーにコーティングがあるかどうかは気にしません。盤面がオリジナルかそれに近い条件を満たしているかしか。
で、とにかく、試聴。
状態も(確かその時の記憶)でよかった。
で、確か価格は5000円くらいだった気が・・・7000円だったかな?
とにかく。家に帰って聴いてみました。
そこからはお気に入りの盤になりました。
でも正直。いまだになぜ、あれが、「US盤」で売られていたのか、皆目見当がつきません。
自分の中では、オリジナルとして所有しています。
レコードなんてそんなもんでいいんじゃないでしょうか。
(もちろん本物のコレクターさんに言わせれば、「そんなんじゃない!」と叱責されそうですが、温かい目で許してやってください)
で、肝心の中身ですが、やっぱりいいですよね。
あ、そうそう。
そういえば、中身の話に入る前に、このレコード。
なぜか聞く度に毎回、A面とB面を間違えてしまうんですよね。
昨日久しぶりに聞いた時もなぜか、B面から聞いてしまっていて、
「うーん。相変わらずいいんだけどなんだか違和感・・・」
と、一曲目も終わりまじかになって、「あ、また間違えた・・・」とA面とB面を間違えていることに気づきました。
このアルバム、なぜかそう言うことが多いんですよね。
で、あらためて、A面から聞き直して、
「そうそうこれこれ。」
と思うんです。
一曲目の、 like someone in love。スタンダードナンバーのこの曲を、まるで情熱的にかつ、孤独に歌い上げるかのように吹くコルトレーンの演奏。
再考ですよね。
A面は、ピアノレスだから、余計にコルトレーンのサックスが光ります。
私はもともと、コルトレーンのサックスが好きです。
ハンクモブレーとも、ソニーロリンズとも違う。もちろん、レスターヤングとも。
同じ、「テナーサックス」という楽器を使っているはずなのに、コルトレーンだけなぜか違う楽器を使っているかのような「圧」を感じます。
これを嫌いな人も入れが好きな人もいるだろう。私は後者。
コルトレーンの何か内から湧き出るようなテナーサックスの演奏が好きです。
しかしこの、Lush Lifeのアルバムに関して言えば、繰り返しになりますが、A面は全部ピアノレスなので、さすがに、2曲目、3曲目・・・と続くとお腹いっぱいになります。
ちょっと個人的には、2曲目、3曲目はダレるような印象があります。
しかし、B面にひっくり返せば、「待ってました。」と言わんばかりに、レッドガーランドのピアノ。Lush Lifeの曲の後半にはドナルドバードも出てきて、これがいいアンサンブルを醸し出す。
コルトレーンの熱いサックスを、レッドガーランドが甘く、優しく中和してくれる。そして、ドナルドバードがさらに演奏を別次元に引き上げてくれるようなそんな感じがします。
やっぱりあらためて、ジャズの演奏のピアノの重要性に気づかされます。
ちなみに、音質に関して。
最高です。文句なし。
私はここ最近、オリジナルの収集は極力やめて、再発を中心に集めています。ブルーノートであればリバティ以降。プレスティッジであれば、丸紺中心。
だけどこのオリジナルの音質を聞くと、「やっぱり違うな・・・」と思います。
少なくともこのラッシュライフのアルバムに関しては、オリジナルで聴いた方が、コルトレーンの「情緒」とでもいうべきか、「感情の吹き上げ」みたいのをうまく演出できているように感じます。
最高です。
ちなみに、状態も完璧。
A面B面ともに全くノイズを感じる箇所はありませんでした。
やっぱりレコードって、状態がいい盤が最高ですよね。
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