やっぱり文句なしの最高のアルバム。
Art Pepper – Art Pepper Meets The Rhythm Section (C 3532)
基本情報
- アーティスト: Art Pepper
- アルバムタイトル: Art Pepper Meets The Rhythm Section
- カタログ番号: Contemporary Records – C 3532
- 音源フォーマット: モノラル
- リリース年: 1957年
- レーベル: Contemporary Records
- ジャンル: Jazz
- スタイル: Bop
トラックリスト
- You’d Be So Nice To Come Home To (Cole Porter) – 5:25
- Red Pepper Blues (Red Garland) – 3:36
- Imagination (Jimmy Van Heusen, Johnny Burke) – 5:39
- Waltz Me Blues (Art Pepper, Paul Chambers) – 2:55
- Straight Life (Art Pepper) – 3:58
- Jazz Me Blues (Tom Delaney) – 4:32
- Tin Tin Deo (Chano Pozo) – 7:42
- Star Eyes (Don Raye, Gene DePaul) – 5:12
- Birks Works (Dizzy Gillespie) – 4:15
参加ミュージシャン
- Art Pepper – アルトサックス
- Red Garland – ピアノ
- Paul Chambers – ベース
- Philly Joe Jones – ドラムス
録音詳細
- 録音日: 1957年1月19日
- 録音場所: Contemporary’s Studio, Los Angeles, California
- エンジニア: Roy DuNann
- プロデューサー: Lester Koenig
補足情報
-
- ジャケット写真はWilliam Claxtonが撮影、ライナーフォトはCecil Charlesが担当。
- “Red Pepper Blues”と”Waltz Me Blues”はこのセッションで作曲されたオリジナル曲。
- “You’d Be So Nice To Come Home To”の冒頭ではRed Garlandのピアノイントロが印象的。
- “Tin Tin Deo”ではラテンジャズの影響が色濃く現れている。
- B面のランアウトには「LKL-12.122-D2」、A面には「LKL-12.121-D2」がスタンプされている。
- このアルバムは、Miles Davis Quintetのリズムセクションを迎えたセッションで、Art Pepperにとって重要なキャリアの節目となった作品。
- Lester Koenigによるライナーノーツには、録音当日のArt Pepperが楽器の状態が悪い中で臨んだことや、初めて共演するリズムセクションへの緊張感が記されている。
- “Straight Life”は後にArt Pepperの自伝タイトルとしても使用された。
アルバムの評価と特徴
“Art Pepper Meets The Rhythm Section”は、東海岸と西海岸のジャズスタイルを融合させた名盤として広く評価されています。特に、Miles Davis Quintetで活躍していたリズムセクション(Red Garland, Paul Chambers, Philly Joe Jones)との共演は、Pepper自身の演奏に新たな可能性を引き出しました。
このアルバムは、Pepperが即興的かつ情熱的なプレイを披露しており、彼のキャリアを代表する作品とされています。特に「You’d Be So Nice To Come Home To」や「Tin Tin Deo」などの楽曲では、彼のメロディックなフレージングとリズムセクションとの絶妙なインタープレイが際立っています。
“Art Pepper Meets The Rhythm Section”は、ジャズファン必聴の一枚であり、その歴史的意義と音楽的完成度から現在でも高い評価を受け続けています。
私の持っている盤:Art Pepper Meets The Rhythm Section C3532 2色 マトD2
久しぶりに聞いたこのアルバム。
実はこのアルバム、私がジャズレコードを集め始めた8年くらい前に手に入れたレコード。
記憶の限りでは、はじめてジャズレコードセールに並んだときに、手に入れたレコードです。
たしかそのときは、スタン・ゲッツのチャーリーバードとのボサノバのアルバムも同時に手に入れたと思うのですが、そちらは売ってしまいました。
ジャズレコードセールに並ぶのも初めてであれば、特にオリジナルの基準とか価値とかをまだよくわかっていなかった時代。
はじめてならんだ、diskunion jazz tokyoのセール。
「え?こんな競争なの?」
と思うくらい驚きました。
まるで、競馬や競輪のゲートのように、店員が「それでは・・・」と言うが早いが同時くらいに、お客さんがバット駆け出して、エサ箱をあさりだします。
で、私はその時、なんのレコードが目当てで行ったのか、全く持って思い出せないのですが、そのときに手に入れたのがこの、art pepper meets the rhythm sectionのアルバムでした。
ジャズレコードのオリジナルの基準や価値なんて全くわかりませんが、少なくとも、CDでジャズを聞いていた時代。
このアートペッパミーツザリズムセクションは聞いていました。
ビル・エバンスのワルツ・フォー・デビィ、マイルス・デイヴィスのカインド・オブ・ブルー、ソニー・ロリンズのサキソフォン・コロッサス同様、「ジャズを知らない人」である程度知っているアルバム。
その中に含んでもいいんじゃないかと思えるほどの人気作。
何を思ったのか、たまたま、セールのエサ箱から、このmeets the rhythm sectionを引っ張り出して購入しました。
そのときは、ジャケット裏面3色とか2色とかの意味もわからず、確かにプライスカードには「2色」とか書いてあったけど、「オリジナルなんでしょ?」ということであまりわけもわからず購入しました。
たしかその時は、試聴の意味もよくわからず、試聴担当の店員さんにレコードを渡して、(ご存知のように高級レコードは店員さんに渡して店員さんがレコードを掛けてくれます。でも最近いったら、その風潮もなくなったみたいですね)
「気になる部分、かけてみたい部分はどこですか?」
と、聞かれワケもわからなかったので、
「いや、別に、特にないです。」
と答えてしまいました笑
今考えてみれば店員さんは困ったろうな。
「試聴に持ってきた」はずなのに、「どこを試聴したい」というわけでもないなんて笑
でも店員さんは優しく、
「じゃあとりあえず、全面ざっとかけていきますね。」
と言ってかけてくれました。
で、かけてくれたはいいものの、何をどう聞けばいいのかわからず、とりあえず、
「ありがとうございます。」
といって購入しました。
そんな思い入れの深い、いわゆる、「ジャズレコードオリジナル盤収集のはしり」となった、思い出深いイチ枚なんです。
だけど、店に潜んだきり、ほとんど聞く機会はありませんでした。
なんでだろう・・・
ずっと眠らせていては宝の持ち腐れ。
ということで、昨日久しぶりに引っ張り出して聞いてみました。
やっぱりいい・・・
一曲目の、You’d Be So Nice To Come Home Toでまずガツンとやられる。
極上の雰囲気ですよね。
ジャケットがどうしても、「昼下がり」や「気持ちの良い朝」を連想させるので、CD時代は、いつも土日の朝や昼間にかけていました。
あ、その影響かもしれませんね。どうしても夜に聞くつもりになれなくて、レコードになってからはほとんど聞かずじまいでした。
でも、どっかのサイトで誰かが批評していましたけど、確かにこれ、夜に聞いてもぴったりなレコードです。
ジャズ談義では、
陰影あるペッパーに対しザ・リズムセクションはいささか元気良すぎ?と思うのは私の意見。
Art Pepper アート・ペッパー 名盤アート ペッパー おすすめCDをレビュー おすすめに加えて全作品を順次レビューしていきます。
という意見もありますが、確かに通して聞いていると、「ちょっと明るめ?」という印象もあり、まぁ、それを加味すると、日中に聞いてもいいアルバムと言えるのかもしれません。
でも、私がどうしても好きになれなかった、アート・ペッパーのサーフライドに比べると全然気になりません。
あのサーフライド、どうしても「明るすぎて」好きになれないんですよね。
いや、明るいのはいいんですけど、「超高速で吹く曲」とかもあり、「いやそれはちょっと・・・」と思えてしまいます。
ちなみに、音は抜群です。
買った当初に比べると少しは違いがわかってきた2色と3色。
もちろん、3色と比べたことがあるわけではないので、そのことの比較はできないのですが、音は抜群。
Meets The Rythm Section, Stereo Records S-7018 12inch オリジナル
モノラル、ステレオ両方ともオリジナルで所有しているが、どちらか1枚という条件なら今年入手したステレオ盤をとりたい 『Art Pepperが好きだったT君のこと』ペッパーのレコードを眺めていると昔のことを思い出す。社会人になって2年目の春(1982年)に、筆者と同じ部署に配属されてきた1年後輩のO君と仲良くなった。女の…
僕がしょっちゅう、レコード購入時の参考にさせてもらっているcotton clubさんは、どちらかと言うとステレオとおっしゃっていて、ステレオとの比較はできませんが(ちなみに、way out westなんかはステレオオリジで持っていますけどたしかにそれを聞くと納得のステレオ感)、でもモノラルで十二分のこのアートペッパーの醸し出す落ち着いた、至上のの雰囲気を楽しむことができます。
ということで、間違いなく星5でおすすめしたいレコードです。
が、ちょっとだけ、似たような演奏が続くかな?
という感じもあり(私の勝手な思い込み)、ひとつだけ星を下げようかと思います。
しかし最高のレコードであることは変わりないです。
ちなみに、私が手に入れた当初は、記憶では、確か、28,000円?とかだった気がする。
盤の状態は完璧。
チリ音一つない。完璧なEX+・・・いや、NMといって差し支えないでしょう。
今だったら、そんなの2色とはいえ、50,000円以上はするんじゃないでしょうか。
あのときはいい時代だったな・・・
ブルーノートのセカンドサードなんて、数千円でエサ箱に普通に入っていたし。
あん時にもっと色々買っておけばよかったと今更ながら反省笑
あ、ちなみにマト番はD2です。
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