やっぱりまごうことなく、好きなアルバム。
市場の人気、価値は下がっている?
The Ray Bryant Trio – Little Susie (Columbia CL 1449, 1960)
盤仕様・特徴
- リリース年: 1960年
- レーベル: Columbia – CL 1449
- フォーマット: LP, モノラル, 6-Eyeラベル
- プレス: USオリジナル、両面ディープグルーヴ(deep groove on both sides)
- マトリックス/ランアウト:
- Side A: XLP49322-1A I I(手書き、I刻印はインディアナポリス工場)
- Side B: XLP49323-1A I I I I C
- ラベル仕様: Columbia 6-Eye(赤地に銀文字、1950年代後半~60年代初頭のコロンビア・オリジナル盤の証)
- ジャケット: 初版はフリップバック仕様が多い
パーソネル
- Ray Bryant – ピアノ
- Tommy Bryant – ベース
- Eddie Locke, Gus Johnson – ドラムス(曲によって交代)
トラックリスト
- Little Susie
- By Myself
- Blues For Norine
- Moon-Faced, Starry-Eyed
- Big Buddy
- Willow Weep For Me
- Greensleeves
- So In Love
- If I Can Just Make It
- Misty
この盤特有のポイント
- コロンビア6-Eyeラベル&両面ディープグルーヴは、コレクターにとってオリジナル初期プレスの証。
- インディアナポリス工場プレス(I刻印)もマニアには注目ポイント。
- 「Little Susie」はRay Bryantの代表曲で、ブルージーかつグルーヴィーなピアノ・トリオ演奏が魅力。
- 「Misty」「Willow Weep For Me」など、スタンダードとオリジナルがバランスよく収録。
- 盤質・ラベル・マトリックスの組み合わせで細かく世代が分かれるが、6-Eye両面DGは最も評価が高い。
内容・評価
- Ray Bryantのソウルフルかつ親しみやすいピアノが堪能できるトリオ名盤。
- オリジナル曲とジャズ・スタンダードのバランスが良く、リズミカルで聴きやすい内容。
- ジャズ・ピアノトリオ名盤として、初心者からコレクターまで幅広く支持されている。
- AllMusicなどでも「親しみやすく、リラックスした雰囲気の名作」と高評価。
まとめ
『Little Susie』CL 1449は、Ray Bryant Trioによる1960年のColumbiaオリジナル盤。6-Eyeラベル&両面ディープグルーヴ、インディアナポリス工場プレスというコレクターズ仕様で、ブルージーで温かみのあるピアノ・トリオ演奏が楽しめる一枚です。ジャズ・ピアノトリオの定番として、今も高い人気を誇ります。
私の持っている盤、The Ray Bryant Trio Little Susie CL1449 両面DG 6EYES オリジナル
このアルバムもずっと以前から欲しかった一枚。
もともと、フラッシュ・ディスク・ランチで手に入れたことが4年くらい前でしょうか?あったのですが、いつもの通り、購入後しばらく放置してしまい、久しぶりに聞いてみたらその理由に納得。
結構ひどいノイズがあり、手放すことになりました。
このアルバム、世間的評価は低いようで、今ディスコグズの情報を見てみても
と、決して高くない相場。
・・・だけど、これ、めったに手に入らないんですよね。
世間的評価が低い割に、ray bryantの魅力をぎゅっと凝縮した一枚だと感じます。
1曲目からアップテンポで始まり、どちらかというとA面はアップテンポの曲が多く、ノリが良い。
対して、B面はどちらかというとしっとり聞かせる曲が多く、中には「泣かせる曲」もある。
しかしやはり世間的にはレイ・ブライアントといえば、プレスティッジのトリオ「pianopianopiano・・・」があまりにも有名すぎてそちらに注目が集まってしまい、こういうコロンビア盤は軽視されがち。
実際、私がレコードを購入する際に参考にしているcottonclubさんも、
僕はいっときレイ・ブライアントにハマったので、再発盤だが音源はコンプリート収集した。でも今ではこの盤とSignature盤、Prestige盤を残して全部処分してしまった。コテコテな録音が多くて聞き飽きてしまったから。聞いているうちにゲップが出てきそう。
『Ray Bryant』Ray Bryant Trio(Epic)12inchレイ・ブライアントはまっくろけの演奏をする人。しかし、レコードデビュー当時の録音は瑞々しさがあってピアノ…
と、このようにコロンビア盤については全く言及されていません。
確かに、コロンビア盤を複数枚聞き並べていると、ちょっとお腹いっぱいになりそうな感じがします。
コテコテというのもすごくよくわかる。
だけど私はどうしてもこのリトルスージーは欲しかった。
世間的評価が低いからなのか、滅多に市場に出回ることはない。
そして、世間的評価が低い割に、実はこのアルバム、気に言っている人が多いから、多分手放す人が少ないんだと思う。
実際こんな意見も
このレコードがこんなびっくりするような高音質で鳴るなんて、まったく知らなかった。 だから、今更だけどこのレコードにハマっている。
(中略)
このアルバムもピアノの音は手で掴めそうなくらいのソリッド感があり、ベースはブンブンと鳴り響き、ブラシさばきが生み出すザラザラした感じも
あまりにリアル。 それらが全くの無音な空間の中で鳴っていて、音の実存感の強さが際立つ。但し、ただ音が良いだけでは聴く価値はない。 この作品のいいところは、レイ・ブライアントのアルバムの中でも群を抜いて出来が良いという点にある。
録音の良さが後押しして彼の打鍵タッチの正確さと音の余韻のコントロールの上手さ、フレーズのセンスの良さに思わずため息が出る。
曲想の生かし方も上手く、”So In Love” が魅力的に弾かれていて嬉しい。 前に出てくるベースの音の良さやドラムの存在感の高さが絶妙な
バランスで保たれていて、音楽の生命感がハンパない。 エンリッチメントな音 - レコードを聴く猫Ray Bryant / Little Susie ( 米 Columbia CL 1449 ) このレコードがこんなびっくりするような高音質で鳴るなんて、まったく知らなかった。 だから、今更だけどこのレコードにハマっている。 音のいいレー...
どうなんでしょうね。正直私の駄耳では、このアルバムの「際立った音の良さ」は正直わかりませんでした。
いや、正確には音は良いには良いんですけど、相変わらずの「コロンビアの音の良さ」で、他のレコードと比べてそんなに際立って音が良いかどうかは私にはわかりませんでした。
けど演奏面においては激しく同意です。
確かに、このアルバム、全体的に曲が良いんですよね。
実の娘さんに捧げた、little susieという曲然り、willow weep for meやmistyなど、往年のスタンダードナンバーも美しく弾く。
さらに良いことに、1曲1曲が短いので、無駄な使い回しがなく、シンプルに美しい演奏がアルバム全体に続くのが良い。
加えて、コロンビアの音の良さと相まって、すごくお気に入りのアルバムです。
・・・ずっとこのアルバム、探し求めていたんですけどなかなか見つからず、半分、諦めていたのですが、たまたまディスクユニオンのオンラインショップを眺めていたら出品されていました。
状態はVG++だったので、決して良いとは言えませんが、それでも実際に買って聴いてみたら悪くはない。B面はちょっとノイズが目立ったものの、まぁ、2000円ならいっか。
という感じ。
そうそう書き忘れていたんですけどこの盤。
なんでこんなに「入手困難」として取り上げたかというと、どちらかというと市場にはちょこちょこ出回るんです。
でもこの盤に関して言うと「状態の良い盤と滅多に巡り会えない」というのが問題なんです。
たまにディスクユニオンとかで見かけても、「うわ!状態悪い!」というものばかり。
あるいは状態が良い盤が出品されるとそれはそれですぐに売り切れるので結局入手しづらい盤であることは変わりないんですよね。
正直先日購入した、こちらの盤。
【吉田類さんに共感】Mal Waldron Left Alone BCP 6045 黒セカンドプレス
と比べると、状態は悪いです。同時に買って、上記の盤はVG+だったんですけど、そちらのほうがはるかに状態が良かったです。
けれどまぁ、今回購入したlittle susieは、まぁ、「
悪くないところ」です。
確かにVG++くらいだろうなと。
だけど、これでも滅多に手に入らないので、しばらくはこれで行こうと思えます。
とにかく、音もよくray bryantの、プレスティッジのトリオとはまた違う魅力のある盤だけどそこがまた面白く、万人におすすめできるray bryantの名盤だと思います。
コメント