やっぱりソニー・クラークが、いいな~・・・
Dexter Gordon – Go! (Blue Note ST-84112 / BST-84112, 1971年再発盤)
盤仕様・特徴
- リリース年: 1971年(オリジナルは1962年リリース)
- レーベル: Blue Note – ST-84112(ジャケット)、BST-84112(ラベル)
- フォーマット: LP, アルバム, ステレオ, リイシュー盤
- ラベル仕様: ホワイト/ブルー地に黒文字(United Artists傘下時代のBlue Note再発ラベル)
- レコード会社: Blue Note Records(United Artists Records, Inc.傘下)
- 録音・ラッカー盤カッティング: Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey(Rudy Van Gelderによる録音・カッティング、「Van Gelder」機械刻印あり)
- マトリックス/ランアウト: Side A: BNST-84112 A Stereo Van Gelder / Side B: BNST-84112 B Stereo Van Gelder
- ジャケット表記: ST-84112(裏ジャケット)、BST-84112(ラベル)
- カバーデザイン: Reid Miles
- カバーフォト: Francis Wolff
- ライナーノーツ: Ira Gitler
パーソネル
- Dexter Gordon – テナーサックス
- Sonny Clark – ピアノ
- Butch Warren – ベース
- Billy Higgins – ドラムス
トラックリスト
- Cheese Cake (Gordon)
- I Guess I’ll Hang My Tears Out To Dry (Styne, Cahn)
- Second Balcony Jump (Eckstine, Valentine)
- Love For Sale (Cole Porter)
- Where Are You (Adamson, McHugh)
- Three O’Clock In The Morning (Terriss, Robledo)
この盤特有のポイント
- 1971年のBlue Note再発盤で、United Artists傘下時代のホワイト/ブルーラベル仕様
- オリジナルの「New York USA」ラベルやPlastylite「耳」刻印盤とは異なり、United Artists時代の再発ラベルとプレス
- 「Van Gelder」機械刻印あり(手書きRVGではない)
- ジャケットとラベルでカタログ番号の表記が異なる(ST-84112/BST-84112)
- 音質はVan Gelderカッティングによる安定したクオリティが特徴
- コレクター的にはオリジナル盤より廉価だが、内容・音質ともに評価が高い
内容・評価
- Dexter Gordonの代表作で、ブルーノート黄金期の名盤として知られる
- ソニー・クラーク、ブッチ・ウォーレン、ビリー・ヒギンズという一流リズム隊との共演で、リラックスしたスウィング感とブルージーな表現が魅力
- 「Cheese Cake」や「Love For Sale」など、名演揃いでジャズ・ファン必聴
- AllMusicや主要ジャズガイドでも「モダン・テナーサックスの最高峰」と高評価
『Go!』ST-84112/BST-84112盤は、1971年リリースのBlue Note再発仕様で、ホワイト/ブルーラベル、Van Gelder機械刻印、United Artists時代のプレスが特徴です。内容はDexter Gordonのブルーノート期を代表する名演で、今なお高い人気を誇ります。
: https://www.discogs.com/ja/release/10296414-Dexter-Gordon-Go
私の持っている盤、Dexter Gordon Go! BST84112 LIBERTY
これ、ずっと前からほしかったんですよね。
CDでジャズを集めていた時代から、上記、スウィング・ジャーナルベスト10の中で63位にランクインしていたこともあり、聴いていました。
そこからレコードで集めようと思い、またいつもレコードを購入するときに参考にしている、新宿ジャズ談義においても以下のように書かれていた
哀感ただようデクスター・ゴードンの最高作品。ソニ・クラークも好演。
なんといっても1曲目のチーズケーキ、2曲目のI Guessと続けて聴くと、そのインパクトと哀感に落涙しそうになる名演。ソニー・クラークも好演していて全体的に欠点がない。(しげどん)スインギーでスピード感のある曲から、ゆったりとしたバラードまでいずれも素晴らしく、出色の出来が揃うデックスの名盤だ!1曲目から印象に残るフレーズで、一瞬にして引き込まれる。全ての方にオススメ出来る。(ショーン)
昔、アワマンでデックスに入った私は、悪いとも思わなかったが次々と聴きまくりたいとは思えなかった。もしGO!で入っていれば、GO!GO!と次々と聴きまくっていたと思う。曲も音色も最高の状態でデックスを捉えた作品かもしれない。麻薬禍がなく50年代に元気に活躍してたら、西海岸でなく東にいたらというタラレバ的にはその頃に最高作が生まれた可能性があるが、運命はそうではなかったので、やはりこれを勧めたい。①チーズケーキは、ベイシーのスイング曲トプシーのコード進行を使ってゴードンが作ったカッコいい曲で、この後デックスの十八番となる。(hand)
Dexter Gordon デクスター ゴードン 名盤デクスター ゴードン おすすめCD と主要作品を網羅的に紹介しています。
デクスター・ゴードンの中で推薦盤(おそらく)1位として紹介されていました。
そういうわけでずっと前から欲しかったんですけど、手に入れられなかったこの盤。
まずはレビューから。
レビュー
実際に聞いてみると、さすがvangelder刻印あり。
音が凄まじい。
もちろん、libertyレーベルなので、耳なし。vangelder刻印ありなだけなんですけど、
音は十分大迫力。
ボリュームを絞ってもかなり大きな音で鳴り響きます。
そして、やっぱり一曲目からノリノリでいい。
と思いきや2曲目のバラードでしっとり聞かせる演奏。
その他、のりの良い演奏からバラードまで全体的に「聞かせる」演奏です。
そしてやっぱりソニー・クラークが良い働きするんだよな・・・
ソニー・クラークのピアノソロの場面が来るとグッと聞き耳を立ててしまいます。
全体的に、すごく「良い演奏」なんだけど、あくまでも個人的な話でいうと、
デクスター・ゴードンのこのワンホーン盤よりも、
doin’all right
のほうが安心して聞けます。
正直な話を言うと、デクスター・ゴードンのなかで「名盤」と名高いour man in parisもあまり浮きになれず、
以前、オリジナル盤で持っていたんですけど、売ってしまいました。
この盤に関しても、「デクスター・ゴードンのワンホーン」という意味では、正直私の中ではそこまで高評価ではありません。
テナーサックスのワンホーンって本当にむずかしくて、例えばハンク・モブレーのソウル・ステーションなんかは、テナーサックスのワンホーンの極地だと思うんです。
あれは何回聴いても聞き飽きません。
最強の名盤だと思っています。
例えばそれと比べると、正直自分の中ではそこまで今回のGOのアルバムの評価は高くないです。
(素人コレクターが何を言っているんだという批判は甘んじて受け入れます。あくまでも個人的評価です。)
そして、前述のdoin’all rightだと、フレディー・ハバードとの共演で、これがちょうどよいバランスを保っていて、そちらのほうが正直好みかもしれません。
しかしなんと言っても今回の「Dexter Gordon Go! BST84112 LIBERTY」には、ソニー・クラークがいる。
これがことさら大きいです。
やはり、ソニー・クラークのピアノ。いいですね。
好サポートをしています。
デクスター・ゴードンの歌心あるテナーサックスの後に、ソニー・クラークのどこか泥臭くてアーシーなピアノがキラリと光る。
そういう意味で、このデクスター・ゴードンとソニー・クラークの共演が自分の中ではやはり、このアルバムの評価を高めています。
何より音、良いですよ。
オリジナルのステレをと比べて遜色ないんじゃないかと思うくらい爆音。
もちろん、モノラルで変えればそれに越したことはないんでしょうけど、
おそらく最低でも5万円以上するであろうことを考えると、この(ステレオ再発vangelder)くらいで十分です。
出会いの経緯
この盤は前述の通り、以前から欲しかったんです。
CD時代からなんとなく気に入っていたので。
だけど、やはり人気盤で全然手に入りませんでした。
セールやネットで販売されてもすぐに売り切れる。
以前、たまたまオンラインショップで出品されていて、店頭受取で購入。
近くのディスクユニオンで試聴してみたら、ヘッドフォンで聴いたからなのか「サー」というノイズがあり購入を断念しました。
数日前のdiskunion jazz tokyoのセールで、

同じく、ソニー・クラークが参加しているデクスター・ゴードンの作品、
◆DEXTER GORDON / SWINGIN’ AFFAIR (BST84133) 3,650円(税込)
◎外装:B/EX- ◎盤質:B/EX- US盤/黒音符/VAN GELDER/シュリンク付
こちらが出品されたんですけど、すでにオンラインショップを見てみたら売り切れていました。
「うっわー・・・この値段だったら欲しかったな・・・」
と思ったんですけど、後悔しても仕方ない。
そして自分に言い聞かせました。
「いや、別にでもこのアルバム、新宿ジャズ談義でもあまり評価は高くないし(と自分に無理やり買わない理由を言い聞かせる)
全体に選曲がイマイチで残念
このアルバム、勢いはあまり感じられないが
Dexter Gordon=デクスター・ゴードン おすすめCD ディスクガイド 2 (リーダーアルバム 第3期編)デクスター・ゴードンの主要作をレビューしています。 ここでは60年の本格復帰から渡欧までの作品を第3期として取り上げています。 渡欧後も積極的に活動し、いい作品をたくさん残していますので引き続きほかの時期のレビューもごらんください。
(といってもやっぱりあの値段ならほしかった・・・)
どうせ買うなら、やっぱりGO!のほうがほしいよな・・・」
と思い、何気なく、ディスクユニオンのオンラインショップで、GO!を調べてみたら、あるじゃん・・・
上の商品は刻印なしだから売れ残っているのはわかるけど、なんで、下のvangelder刻印ありが売れ残っているの?
と、疑問に思いながら、調べてみると、どうやら、新宿中古センターの在庫のよう。
盤質の評価が「B」ということ以外書かれておらず、グレーディングが示されていないのが気になりましたが、とにかく、「これを逃したらもう買う機会はない!」と思い、思い切って購入してみました。
discogsでの同盤の相場が、8,000円前後なので、まぁ、相場か相場よりもちょっと安いくらいの価格。
で、実際に受け取って、録音したのがこちらの音源です。
悪くないですよね!
盤面はとても綺麗で、若干どこかに傷があるのか「プチ」というノイズが入りましたが、どれも単発。
少なくとも演奏を邪魔するような周回ノイズや大きなノイズはありませんでした。
ずっと欲しかった盤なので、やっぱりこういうの手に入ると嬉しいですね。
ソニー・クラークとデクスター・ゴードンとの共演。やっぱりそれだけでも嬉しいです。
前述の、swingin’ affairが買えなかったのは残念でしたが、より世間一般での評価が高いとされているこの盤が買えてよかったです。
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