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【セカンド盤で十分】Cannonball Adderley Somethin’ Else BLP1595US MONO 耳 RVGあり 片面DG NYラベル

5.0
miles davis

名盤。

私が語るまでもないくらい。

私が語るなんておこがましいくらい名盤。

口を挟む人なんて、いるのだろうか?

この記事を書いた人

  • ケン

    私自身の苦い後悔を原点に、「レコードの価値を未来へ繋ぐ」という信念で、一枚一枚の記事を執筆しています。収集の喜びも、売却の知識も。セカンドコレクターとして全力で文章を綴ります。 → プロフィール

Cannonball Adderley – Somethin’ Else(Blue Note BLP 1595, 1963年USモノラル再プレス盤 / Plastylite刻印付)

盤仕様・特徴

  • リリース年:1963年(オリジナル録音:1958年3月9日、ニュージャージー州ハッケンサック、ヴァン・ゲルダー・スタジオ)
  • レーベル:Blue Note – BLP 1595(Repress盤。ラベル表記は「Blue Note Records Inc. – New York USA」)
  • フォーマット:LP, Album, Mono(US盤/1963年頃の再プレス。片面にディープグルーヴあり)
  • プレス工場:Plastylite社プレス(ランアウトに“ear”マーク刻印あり)
  • マトリクス:
    • サイドA:BN-LP-1595-A-2 RVG (P)
    • サイドB:BN-LP-1595-B RVG (P)
  • 録音エンジニア:ルディ・ヴァン・ゲルダー(RVGスタンプ刻印あり)
  • 録音場所:Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey
  • プロデューサー:アルフレッド・ライオン(Blue Note創設者)
  • カバーデザイン:リード・マイルス、写真:フランシス・ウルフ
  • 原盤仕様:オリジナル1958年盤(47 West 63rdラベル)に比べ、本盤は「New York USA」表記を持つモノラル再プレス盤。

パーソネル

  • キャノンボール・アダレイ – アルトサックス
  • マイルス・デイヴィス – トランペット
  • ハンク・ジョーンズ – ピアノ
  • サム・ジョーンズ – ベース
  • アート・ブレイキー – ドラムス

トラックリスト

  1. Autumn Leaves(ジャック・プレヴェール/ジョセフ・コスマ) – 10:58
  2. Love For Sale(コール・ポーター) – 7:03
  3. Somethin’ Else(マイルス・デイヴィス) – 8:12
  4. One For Daddy-O(ナット・アダレイ) – 8:21
  5. Dancing In The Dark(シュワルツ/ディーツ) – 4:04

録音:1958年3月9日、Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey(モノラル録音)

この盤特有のポイント・コレクター情報

  • 本盤は1963年頃のBlue Noteモノラル再プレス盤で、「Blue Note Records Inc. – New York USA」表記が初登場した時期の仕様。
  • ラベル片面にのみディープグルーヴありというハイブリッド仕様で、初期リプレスの特徴を示す。
  • ランアウトには“ear”(Plastylite刻印)および“RVG”のハンド刻印を両面に確認でき、ヴァン・ゲルダーが直接ラッカーをカットしたことを示す。
  • ジャケットはリード・マイルスによる端正なデザインと、フランシス・ウルフ撮影のモノクロ写真が並ぶ初期ブルーノートらしい構成。
  • 音質はハッケンサック時代のRVG録音特有の温かみと前面定位が特徴で、ステレオ盤よりも一体感のあるミックスが聴きどころ。
  • マイルス・デイヴィスがリーダー名義以外でBlue Noteに参加した唯一のセッションとしても知られ、歴史的価値が高い。

まとめ

『Somethin’ Else』(Blue Note BLP 1595, 1963年USモノラル再プレス盤)は、キャノンボール・アダレイ名義ながらマイルス・デイヴィスが実質的に主導したとされる代表的ハードバップ作。ニュージャージーに移転前のヴァン・ゲルダー宅録音の最盛期を捉えた名音質セッションで、Blue Note黄金期を象徴するレーベル・美学・録音技術の結晶である。

情報元Discogs URL:

Just a moment...

私の持っている盤、Cannonball Adderley Somethin’ Else BLP1595US MONO 耳 RVGあり 片面DG NYラベル

ジャズレコードを集めて思うことなのですが、「名盤」というのは人によって全く解釈が異なります。

「これを名盤」という人もいれば、

「いやいやそれは名盤とは言えないよ。」

という人もいるかも知れない。

だけどそれは、「間違いじゃなくて違い。」であって正解不正解じゃない。

私が、RVG刻印さえあれば、オリジナルであろうと何であろうと対して音質は変わらないだろうと考えているのも、違いだし、「いやいや、オリジナルかどうかで全く音は違うよ。」というのも一つの意見であり、正解でもあるし、違いでもある。

だから、私自身、「オリジナルの音はセカンドと全然違うよ。」という方を否定するつもりは全く無いので、私の「セカンドコレクターとしての考え(RVGさえあればオリジじゃなくていいなど)」を否定しないでいただけるとありがたいです。

が、言いたいことはそんなことではなくて。

このSomethin’ Elseだけは大名盤。

この意見に否定をする人は果たしているのだろうか。

いたとして、どれくらい?

そう思うくらい、昨日、久しぶりに聞いてみて、

あらためてこの盤のすごさを実感しました。

はじめから、サム・ジョーンズのどこか怪しげな、いぶかしげな、「枯葉」のオープニングから始まる。

そこから、マイルスのミュートトランペットがその怪しげな空気、雰囲気を一刀両断する。

そこから、はじまるマイルスの美しさを極めるトランペットの数々。

その後に続く、キャノンボール・アダレイも良い。

はじめに断っておくと、私は、あまりジャズにおける「アルトサックス」がそれほど好きにはなれない。

そもそも私がジャズを聞くようになったきっかけは、「グローヴァー・ワシントン・ジュニア」。

完全にアルトサックスです。

だけど、いざモダンジャズのジャンルで聴いてみると、

ちょっとあまり好きになれない。

同時に、キャノンボール・アダレイもそれほど「好き」というわけではない。

加えて、アート・ブレイキーのドラムも好きではないです。

自由奔放に、どうしても前に出てくる傾向が強いから。

しかしこのアルバムでは、キャノンボール・アダレイもアート・ブレイキーも控えめ。

きっと、帝王マイルスの統制には逆らえなかったのでしょう。

でも、それが良い。

2人とも、あまり前に出しゃばりすぎなければ(失礼)こんなに美しい演奏をできるなら、最初からしてほしいよ・・・

と思うほど。

その反省があったのかどうか、わかりませんが、アート・ブレイキーは、モブレーのときめき三部作に参加していて、そこでもそこまででしゃばらない演奏で名盤の支えとなっています。

話は脱線しましたが、とにかく曲も演奏も、メンバーも良い。

完成度はとにかく素晴らしいです。

この盤の入手経由

実はこのアルバムのオリジナル盤、ジャズレコードを集め始めた2~3年、比較的早い段階で入手できていました。

下北沢にあるフラッシュ・ディスク・ランチ

ここにフラッと入店したら、あるじゃないですか。

Somethin’ Elseのオリジナル盤。

確か価格は3万円台。

その当時、2016年か2017年か。

そのあたりの時期、オリジナル盤でもそのへんが相場でした。

今ではこのSomethin’ Elseのオリジナル盤はさいていでも5万円。

なんだか悲しい時代になりましたね。

ということで、見つけたその時は買わなかったんですけど、

1週間くらい経って再来店して購入。

ワクワクしながら家で聞きました。

もちろんお気に入りの盤になりました。

 

それからもずっと家にあったものの、

なぜかしばらく聞かなくなってしまう。

今はなき、親友が家に来たときも一緒このアルバムを聞いて、

一曲目の枯葉のメインテーマが終わったあと、

ハンク・ジョーンズの前に飛び出てくるような美しいピアノの音を聞いて、

彼は、

「おお・・・・・」

と感嘆の声を出したのも覚えています。

そんな思い出のある、オリジナル盤。

だけど結局それは手放してしまったんです。

なぜか?

1曲目の枯葉に致命的な2~3cmくらいの傷があり、演奏の途中で周回ノイズが出てくるから。

それ以外の部分は問題ないものの、その傷のせいで、40回以上の周回ノイズが発生していました。

購入当初は、それほど「キズ」の基準がなかったため、

「いいんじゃない?」

こんなもんじゃない・

と考えていたものの、何枚も何枚も買っていくうちに自分の中で、

「傷物の合格ライン」

というのが出来上がってきていて、

あらためて久しぶりにSomethin’ Elseを聴いて、

その周回ノイズに、

「いや、これだめだろう・・・」

と思って手放してしまいました。

とはいえ大名盤。

いつかは再度RVG盤で入手したいと思っていました。

そうして、だましだましというか、ステレオRVG盤を入手したのですがご覧の通り、

【分かれすぎ?】Cannonball Adderley – Somethin’ Else (BST 81595) liberty RVG STEREO

右チャンネルと左チャンネルの極端な別れに耐えきれず、名古屋のラジオデイズレコードに売ってしまいました。

その後、ディスクユニオンのオンラインショップで、NYラベルのRVG盤を購入したのですが・・・

店頭受取で実際に店頭で聞いてみたところ、

傷があって、周回ノイズ。

これでは最初に買った、傷物周回ノイズのオリジナル盤とそれほど変わらないということで、その場でキャンセルしました。

そして、ようやく納得した盤を購入できたのが今回ご紹介する盤です。

こちらは、HMVで購入した盤。

たまたま、HMVのオンラインショップを眺めていたら、

ジャケット:VG+

盤:VG++、スリキズあり、MONO/NYラベル/片DG/RVG/耳/43west61st、コーティングcvr./ジャケット3辺テープ修正大

8,800円

というのが出品されていました。

確か、ディスクユニオンでキャンセルした盤は9500円か9800円かどちらか。

しかもそれをキャンセルして数日の出来事。

うーん、それよりも安く、盤の状態、VG++で擦り傷ありというのが気になったけど、

とりあえず試しに購入。ダメだったら手放そうというつもりで。

で、実際に届いた盤を見てみたら綺麗。

どこにスリキズがあるのかわからない。

たしかに薄っすらと跡がが見えるけど、明らかに表面上。

実際に聞いてみても周回ノイズゼロ。

ということで、完璧に納得できるRVG、しかも耳あり盤を入手できました。

オリジナルが5万円以上することを考えると5分の1の価格。

うーん、満足。

実際に聞いてみて

やっぱり演奏は至高です。

演奏について私がとやかく言う必要は皆無でしょう。

新宿ジャズ談義でも、

「枯葉」がなんといっても素晴らしい。イントロの意表をついた感じは、初めて聴いた時は強いインパクトがあったが、サム・ジョーンズとアート・ブレイキーの硬質な感覚が、超甘めのハンク・ジョーンズのピアノと融和して、絶妙にマイルスのミュートの導入部分を作り出している。A面の2曲が素晴らしすぎて、B面がやや霞んでしまうが、もちろんB面も水準以上の作品だ。

Miles Davis マイルス・デイビス 名盤
マイルス・デイビスの名盤及び主要作を網羅的にレビュー

こう語られているように最高のでき。

どの曲も素晴らしいです。

マイルスにお株を奪われたキャノンボール・アダレイも、サポートで十分良い演奏だし、最後のdancing in the darkでは圧巻の美しいバラード。

もう文句無し。

何より、音が良いですね。

やっぱり、このblp1595、Somethin’ Elseは「RVGのmono」で聞かないとダメだと改めて痛感します。

余談ですが、私が聴いているスピーカーは、JBL。

亡くなった親友が存命中に私に売ってくれた形見のようなスピーカー。

オリジナル盤のハンク・ジョーンズのピアノの音を聞いて、

「おお・・・・・・」

と感嘆していた彼。

私からしたら、耳あり、RVG盤のモノラルのこの盤の音は、

「ほとんどオリジナルと変わらない。」

と感じているのですが、

心の中にいる(あるいはスピーカーの中にいる)彼は、

「いやぁ、やっぱりね、オリジナルのほうが良かったよ。」

と言っています。

でも、私にはやっぱりわかりません。

ごめんよ。

だけど、俺は、このセカンド盤(厳密にはサード以降か)で十分だよ。

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惜しむらくはなぜか、こういう盤に限って、「ビニール製」の袋にしまっていて、少しレーベルにカビが生えていました。

なんで、こういう盤に限って、紙製の袋にしまわなかったのか。悔やまれます。

戒めとします。

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