ちょっともったいないと感じてしまう。
Dodo Greene – My Hour Of Need (Blue Note BLP 9001)
基本情報
- アーティスト: Dodo Greene
- アルバムタイトル: My Hour Of Need
- カタログ番号: Blue Note – BLP 9001
- 音源フォーマット: モノラル
- リリース年: 1962年
- レーベル: Blue Note Records
- ジャンル: Jazz
- スタイル: Soul-Jazz
トラックリスト
- My Hour Of Need
- Trouble In Mind
- You Are My Sunshine
- I’ll Never Stop Loving You
- I Won’t Cry Anymore
- Lonesome Road
- Let There Be Love
- There Must Be A Way
- Down By The Riverside
- Little Things Mean A Lot
参加ミュージシャン
- Dodo Greene – ボーカル
- Ike Quebec – テナーサックス
- Grant Green – ギター
- Sir Charles Thompson – オルガン
- Herbie Lewis – ベース (A1–A5)
- Milt Hinton – ベース (B1–B5)
- Billy Higgins – ドラムス (A1–A5)
- Al Harewood – ドラムス (B1–B5)
録音詳細
- 録音日: 1962年4月2日(A2, B2, B4, B5)、1962年4月17日(その他)
- 録音場所: Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey
- 録音エンジニア: Rudy Van Gelder
- ラッカー盤カッティング: RVG(VANGELDER)刻印あり
補足情報
- オリジナル盤は「耳」(Plastyliteマーク)と「VANGELDER」刻印入り、NYラベル、コーティングジャケット仕様。
- カバーデザイン: Larry Miller
- カバーフォト: Francis Wolff
- ライナーノーツ: Nat Hentoff
- 本作はブルーノートとしては珍しい女性ボーカルのソウル・ジャズ作品で、Ike QuebecやGrant Greenのサポートも聴きどころ。
- 盤のランアウトには「BNLP9001A P」「BNLP9001B P」などのマトリックス表記あり。
- 一部の盤で「VANGELDER」刻印が確認されており、オリジナル・エンジニアリングによる高音質盤として評価される。
- Allmusicでは「ブルーノートらしからぬR&Bやブルース色の強い内容だが、Ike Quebecの温かいテナーやGrant Greenのギターが光る」と評されている[1][2][3]。
私の持っている盤、Dodo Greene My Hour Of Need Blue Note BLP 9001 vangelder刻印 耳あり
正直な話を言うと、私はこのアルバムに特別思い入れがあるわけではありません。
4年前くらいでしょうか?
いったん、ジャズレコードの収集をやめていて、久しぶりに再開したときに。
ディスクユニオンのオンラインショップを覗いたら、このレコードが出品されていました。
あれ?いくらくらいだったっけな・・・
8,000円くらい?
1万円はいかなかった気がするんですけど・・・
とにかくブルーノートのオリジナル盤にしては、やすかったので、久しぶりのレコード購入なので、「えいや」と買ってみました。
でも不思議なことに、それからというもの。
ちょくちょくレコードの出品セールに参加したり、ウェブを見たりしているけれど、この商品が出品されているのを見たことがない。
記憶の限りでは一度も。
こういう商品で「あまり出品されないケース」って3つのケースがあると思うんです
- もともとのプレス枚数が少ない(モンテローズのin actionとか)
- 良いレコードのため手放す人が少ない(市場に出回らない)
- そもそも持っている人が少ない
この、Dodo Greene My Hour Of Needが、どのケースに当てはまるのかわからないのですが、勝手な想像で言うと、3番目に該当するんじゃないかと思います。
あまり注目されていないのかもしれません。
でもメンバーは、ike qubeckのテナーサックスに、grant greenのギター。
これだけでも十分魅力的なメンツですが、
それに加えて、ブルーノート唯一の「ボーカル」にスポットライトを当てた最初で最後のアルバム。
一説によるとブルーノートは、これから「ボーカル中心」のラインナップを広げようとして、9千番台を作ったらしいのですが、残念なことにこの、dodo greeneのアルバム一作にとどまってしまったようです。
で、実際に私が持っている盤を聞いてみると・・・
状態は完璧。
全く持って演奏を邪魔するノイズなし。
ボーカル中心は初めてとのことですが、さすがブルーノート。
dodo greeneがまるで目の前で歌っているかのように、ほがらかでおおらかなボーカルがその場を圧倒します。
それでいて、やはりike qubeckのテナーサックスも良いアクセントになる。
しかし、ギターはあまり目立っておらず、この記事を書く段階になって初めて、
「あれ?グラント・グリーンだったの?」
と思ったくらい。
で、最大の、私が個人的に感じる問題は「オルガン」。
もともと、ジャズレコードアルバムは、「オルガン」がつく演奏は少なくとも日本の市場では、あまり人気がありません。
それに加えて、このアルバムでは、あくまでも私の所感ですが、
「テナーサックスを邪魔する」ように感じられてしまいます。
個人的には、dodo greeneのボーカルというよりも、このアルバムは「ike qubeck」のテナーサックスを聴くのが楽しみです。
で、実際に後半の曲で、ike qubeckのテナーサックスのソロが始まって、
「お!きたきた!これだよー!」
と思った瞬間に、オルガンが入り込んできて極論「邪魔」してきます。
「お、おいおい・・・ここはike qubeckに好きに吹かせてやってくれよ・・・」
と感じてしまいました。
そんな感じが何回かでてきて、ちょっとゲンナリしてしまいます。
私もやはりジャズレコードにおいて、「オルガン」はそれほど好きではなく、極力オルガン入りのジャズレコードは集めないようにしています。
しかしこのレコードに関しては、「ボーカル」のアルバムなので、オルガンの演奏そのものは、合ってなくない、むしろ悪くないと思っています。
しかし、「なんでテナーソロを邪魔するの?」というくらい介入してきます。
それに加えて、このアルバム。純粋な「ジャズ・ボーカル」というよりもどちらかというと「ソウル」の要素が強いので、人によって好みは大きく分かれるように感じます。
ということで、私としては、まぁ、唯一のブルーノートボーカルアルバムで、珍しいといえば珍しいので、しばらく持っていようと思いますが、ちょっと自分の中では「及第点」と感じてしまいます。
いや、評論家とかコレクターの先輩から、
「お前は何もわかっていない。」と否定されたら、私には何も言い返せません。
あくまでも私の、イチ個人的な意見と解釈してください。
そういえば、discogsによると、vangelder刻印ありはめずらしいみたいですね。
日本の市場ではどうなんだろう・・・
音は抜群に良いです。
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