ようやく手に入った、目標の一枚・・・
ぶっちゃけ、なんでこんなに入手しづらいの?
Hank Mobley – Workout (Blue Note BST 84080, 1970年ステレオ再発盤)
盤仕様・特徴
- リリース年: 1970年(オリジナル録音1961年、初出は1962年、当盤はLiberty/UA時代のステレオ再発)
- レーベル: Blue Note – BST 84080
- フォーマット: LP, アルバム, ステレオ, リイシュー
- 国: US
- ラベル・プレス仕様: サイドA/Bともに「BNST-84080(A/B)114 RVG STEREO」刻印、All Disc Recordsプレス。Liberty/UA, Inc. 表記の1970年前後の再発盤。
- ジャケット: Reid Milesデザイン、フランシス・ウルフによるモノクロ写真使用。
パーソネル
- Hank Mobley – テナーサックス
- Grant Green – ギター
- Wynton Kelly – ピアノ
- Paul Chambers – ベース
- Philly Joe Jones – ドラムス
トラックリスト
- Workout (Mobley)
- Uh Huh (Mobley)
- Smokin’ (Mobley)
- The Best Things In Life Are Free (DeSylva–Brown–Henderson)
- Greasin’ Easy (Mobley)
この盤特有のポイント・コレクター情報
- オリジナルは1962年のNYラベル・耳マーク付(Plastyliteプレス)だが、本盤は1970年頃のLiberty/UA再発(All Discプレス)。
- 「RVG STEREO」刻印ありで、ヴァン・ゲルダーによるカッティング盤。
- サウンドはオリジナル同様、硬質かつダイナミックなブルーノート・ステレオ録音が魅力。
- コレクターズ価格はオリジナルより手ごろで、演奏内容・音質重視派にオススメ。
- 組み合わせているメンバーが絶頂期の「鉄壁ハードバップ・リズム隊」なのも本作の最大の特徴。
内容・評価
- 初期60年代ハンク・モブレーの名作で、グラント・グリーンのギターが全編で際立つジャズ・ギター&テナー共演名盤。
- 「Workout」「Uh Huh」など、流麗かつグルーヴィーなモブレー・オリジナルが並ぶ。エネルギッシュかつリラックスした演奏で高評価。
- AllMusicなど主要ジャズ・ガイドで「Blue Note黄金期を代表する必聴作」と評される。
まとめ
『Workout』(BST 84080)は、ハンク・モブレーと最高の共演者たちによる1961年録音のハードバップ名盤。1970年頃のLiberty/UA再発(All Discプレス)ですが、「RVG STEREO」カッティングによる本格ステレオ盤で、内容・音質ともにブルーノート・ファンやモダンジャズ・コレクターから高い人気を保っています。
私の持っている盤、Hank Mobley Workout BST84080 RVG STEREO
入手したのは、このセール、2025年8月2日土曜日における

こちらで、この盤。
◆HANK MOBLEY / WORKOUT (BST84080) 5,750円(税込)
◎外装:B/VG++ ◎盤質:B/EX- LIBERTYラベル/青黒/VAN GELDER
といっても、お店に行ったわけではないです。
ここ最近、仕事が忙しくて、あまり遠出している時間がないの、今週、ディスクユニオンのセールがいっぱいあるのは知っていたんですけど、ほとんどまともにチェックできませんでした。
いや、正確にはチェックしたにはしたんですけど、
hank mobleyのworkout
chet bakerのsings
kenny drewのtough piano trio
と、ほしいレコードがない(と思い込んでいた)ので、今回のセールはスルーするつもりでした。
しかし、セール当日の14時頃、ふと思い出して、
「あ、そろそろセールアイテムの価格付きリスト掲載されているかな?」
と思って、さらっとディスクユニオン各ページを覗いていく中に、ディスクユニオン横浜関内店の情報があり、出品リストを読み流していくと、中級リストの中に今回ご紹介しているmobleyのworkoutが出品されていました。
◆HANK MOBLEY / WORKOUT (BST84080) 5,750円(税込)
◎外装:B/VG++ ◎盤質:B/EX- LIBERTYラベル/青黒/VAN GELDER
え?なんであるの?
しかも売り切れてない?
ご存知のように、ディスクユニオンのセール出品リストは、「売り切れているもの」には、取り消し線が引かれています。
しかし今回、この商品には取り消し線が引かれておらず、一旦最初のセール開始からの数時間の間では「売れ残った」ということになります。
・・・ちなみに、こういうの。セールに実際に参加したことがある方はご存知だと思いますが、裏事情は、誰かが複数商品を抱えて、とりあえず「キープ」しておく。
その中に、今回のような「人気商品」も混じってて、そのまま放置される。
で、しばらくたって、そのキープした人が、手放して、そのままお店に残ってしまった。人によってはそれを「売れ残り」と解釈してそのまま残ってしまう・・・という残念なケースが有るようです。
とにかく、価格付きリストが掲載された時点ではまだ「hank mobleyのworkout」。残っているようでした。
青黒リバティですが、vangelder刻印があるなら問題なし。
普段なら、こういう「価格付き出品リスト」がディスクユニオンで掲載された時点では、私は買いません。
翌日のお昼とかそれ以降に「ディスクユニオンオンラインショップ」で通販として購入できる可能性があるから。
そのディスクユニオンオンラインショップ経由で購入すれば5000円以上の送料は無料になる、お得だから。
だけど、今回のmobley workoutは別。
100%の確率で、「その日中に売り切れる」とわかっていたから。
急いで、店舗のメールアドレスに、「通販購入の旨」を伝えるメールを送りました。
「まぁ、もうないだろうな。電話で先に購入している人がいるだろうな。」
と半ば諦めていました。
しかし意外なことに、数時間後来た返信では、「在庫あり」とのこと。
なので、迷わず通販購入しました。
本当はもう一つ、
◆DUKE ELLINGTON / DUKE ELLINGTON & JOHN COLTRANE (AS30) 6,750円(税込)
◎外装:B/VG++ ◎盤質:B/EX- US盤/艶無しオレンジ/VAN GELDER/BELLSOUND/COAT/優秀録音盤
も出品されていて一緒に買ってしまおうかと思っていたのですが、残念ながらそちらは売り切れてしまったようです。
(でも今気づきましたけど、片面BELLSOUNDですね。両面vangeldereならほしいですが)
とにかくやはり他の人も結構アンテナを立てていたようで、
◆KENNY BURRELL / BLUE LIGHTS, VO.2 (BLP1597) 5,750円(税込)
◎外装:B/VG++ ◎盤質:B/EX- LIBERTYラベル/青白/片63RD/RVG/耳なし/COATなし
や、他店のセール商品
◆HORACE PARLAN / UP AND DOWN (BST84082) 19,800円(税込)
◎外装:B/VG++ ◎盤質:B/EX- セカンドプレス/NY/耳なし/RVG STEREO/ジャケスレ、折れ/盤薄スレ程度で概ね良好
なども続々売り切れていました。
でも私としてはこのモブレーのワークアウトはずっと買いたいと思って買えなかった商品なので、通販経由とはいえ購入できてよかったです。
しかも家にいながら。
もし事前にこの商品が出品されることを知っていたら、セールに参加して、余計な交通費と時間を浪費していました。
ということでやっとの思いで手に入ったHANK MOBLEY WORKOUT RVG刻印つき
ずっと欲しかったんです。
ときめき三部作と名付けられているハンク・モブレーの3アルバム。
このときめき三部作はラジオデイズレコードさんの呼び名。
私も勝手に使わせてもらっています。
で、結構前に、soul stationのモノラルオリジナルは入手できて1~2年前かな?
roll callのステレオRVGステレオが入手できたんですけど・・・このworkout。本当に全然手に入らない。
厳密には何回かモノラルオリジナルにお目にかかったことは合ったものの、正直高すぎる。
最低でも75000円はして、普通だと10万円以上する品物。
さすがにそんなには出せない。
正直、リバティとかの安い盤でいいんです。
RVG刻印さえあれば。
だけど、みんな同じことを考えるから、RVG刻印つきのworkoutは本当に手に入らない。
あっという間に売り切れる。
よく今回、普通に通販で買えたなと思えるくらい。
それくらい、このハンク・モブレーの4000番代のときめき三部作は手に入りづらい。
正直、soulstationは、持っているからあまり「入手しづらい」とは思いませんでしたが、おそらく、soulstationの次に入手しづらい盤だと思います。
実際、roll callはしょっちゅうステレオRVG刻印で出品されてオンラインで残っているんですよね。
苦労して手に入れただけあって喜びもひとしおです。
実際に聞いてみて
正直な話、このRVGステレオ、リバティ盤でよかったなと思いました笑
少し意地になっていて、
「RVG刻印のレコードで聞くまであまり聞くもんか!」
と対して演奏を試聴していませんでした。You Tubeとかで。
そのため、演奏の何たるやをあまり知らずに買ったものだから、
昨日聞いてみて、
「お、soulstationと全然違う。」
と驚きました。
のっけから飛ばしに飛ばしまくるハンク・モブレー。
勢いそのままに、最後までグイグイ強気な演奏を推し進めました。
その辺はこうしたブログにも書かれていました。
グラント・グリーンが入って、ブルージーなくつろぎ盤かと思って聞くと裏切られる。くつろぎは少なめで、まさにピシッと統制がとれ、ハードなハード・バップ盤だ。
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Soul Stationよりさらに強く吹き込むようになったモブレー。良し悪しは別として、フレーズよりも強く吹くことを重視する方向に転換したことが分かる。
『4000番台のハンクモブレーはキレ味が魅力だ』むかし読んだジャズ雑誌の記憶で、モブレーはコルトレーンに負けた、という評論のことを覚えている。だからモブレーは一流ではないけど愛すべきテナーだと。たぶんあのモ…
正直、roll callは、フレディ・ハバードの演奏に背中を押されてグイグイ吹いているだけだと思ったので、soulstationと同じく、ワンホーンに戻った本番では、もっとゆったりとした演奏をしているのかと思っていました。
ところが真逆。
jazzdangiでも語られているように、バリバリのハードバップ盤でした。
別にそれが嫌というわけではないんですけど、soulstationのような落ち着きのある優雅な演奏を期待していると裏切られます。
でも、どちらにしても、良いアルバムだとは思うんですけど、少なくとも、モノラルオリジナルで7万とか10万とか出して買う必要はないなと感じました。
もちろん、金銭的に余裕がある人はそれでいいと思うんですけどね。
私みたいなエセコレクター、ニセコレクター、セカンドコレクターはこれくらいで十分なんです。
しかし演奏を全体的に聞いていると、
「もう芋テナーとは言わせないぞ!」
と言わんばかりに、ブイブイ吹き回しているモブレー。
いろいろ言いましたけど、このアルバムのモブレー。
格好いいです。
テナーサックス奏者として、その実力をいかんなく発揮しているモブレーを味わいたいならこのworkoutです。
反対に落ち着きのある優雅なモブレーのテナーをききたいならsoulstationです。
roll callはフレディ・ハバードもいるのでまた別の味わい。
やはりどちらにしてもときめき3部作はたまらないです。
肝心の音。
抜群です。
状態としてはやはりEX-の表記通り、たまに「プチ」と単発ノイズはあるものの、3回以上の周回ノイズはないので条件クリア。
なにより音。
眼前に飛び出してくるような迫力のある音がたまらないです。
モブレー同様、この頃のVANGELERは、ステレオ録音とカッティングの絶頂期だったのではないでしょうか。
正直、サムシン・エルスのRVGステレオやジョン・コルトレーンバラッズのRVGステレオ録音はあまり好きじゃない(片方のチャンネルに音が偏りすぎていて効いていて気持ち悪く感じる)のですが、このRVGのステレオは抜群です。
確かに、モブレーのテナーは片方のチャンネルに偏っているように感じますが、違和感はありません。
とにかくモブレーのworkout。このリバティ盤で買えて、状態も良くて大満足です。
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