最高にグルーヴィーでイカす一枚。
文句無しの名演・名盤。
でも、なんかネットで調べても全然出てこない。
でもそれがまた良かったり。
Horace Parlan Quintet – On The Spur Of The Moment(Blue Note BLP 4074, 1966年USモノラル No DG盤)
盤仕様・特徴
- リリース年:1966年(録音:1961年3月18日、ニュージャージー・エンゲルウッドクリフス・Van Gelder Studio)
- レーベル:Blue Note – BLP 4074(US盤/モノラル、Deep Groove(溝)なし:“No DG”仕様。ラベルはサイド1が“New York USA”、サイド2が“47 West 63rd”表記という過渡期の組み合わせ)
- フォーマット:LP, Album, Mono(本盤はRVG刻印あり、耳(プレス跡)は無し。表ジャケットはラミネート(艶有り)仕様)
- インナースリーブ:Blue Note創設27周年記念デザイン・インナースリーブ付(オリジナル仕様の識別ポイント)
- カバーデザイン:リード・マイルス(Reid Miles)担当のミニマル&洗練されたグラフィック、カバーフォトはフランシス・ウルフ(Francis Wolff)撮影
- プロデュース:アルフレッド・ライオン(Alfred Lion)
- 録音エンジニア:ルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)
- ジャンル・スタイル:ジャズ、ハードバップ(Hard Bop)
パーソネル
- Horace Parlan – ピアノ
- Stanley Turrentine – テナーサックス
- Tommy Turrentine – トランペット
- George Tucker – ベース
- Al Harewood – ドラムス
トラックリスト
- On The Spur Of The Moment
- Skoo Chee
- And That I Am So In Love
- Al’s Tune
- Ray C.
- Pyramid
録音:1961年3月18日、Van Gelder Studio(ニュージャージー州エンゲルウッドクリフス)
本作のオリジナル盤は“New York USA”と“47 West 63rd”混在ラベル、No Deep Grooveである点に特筆。
この盤特有のポイント・コレクター情報
- ラベル:New York USA/47 West 63rdハイブリッドは、Blue Noteの移行期にのみ見られる希少な組み合わせ。過去の規格変更を反映し、No Deep Groove(溝なし)による識別が可能。
- RVG刻印はオリジナルプレスの証。だが耳(プレス跡)は無く、エンジニア独特の鮮明な音像が楽しめる仕様。
- ラミネートジャケット仕様や27周年記念インナースリーブもオリジナルの識別材料となり、コレクター人気が高い。
- Stanley Turrentine・Tommy Turrentine兄弟とParlanトリオの緊密なインタープレイ、骨太かつ柔らかなサウンドは本盤の魅力。Blue Noteらしい抒情性と熱気が同居した内容。
まとめ
『On The Spur Of The Moment』(Blue Note BLP 4074, 1966年USモノラル No DG盤) は、Horace ParlanとTurrentine兄弟らによるハードバップの快演を鮮やかに刻み出す一枚。Blue Note移行期の特徴的なラベル仕様やラミネートジャケットなど、音質・外観ともにコレクターズアイテムとしても高評価されている作品である。
情報元Discogs URL:
私の持っている盤、Horace Parlan Quintet On The Spur Of The Moment BLP4074 USモノラル No DG盤 RVGあり
いや、最高のアルバムですね。
正直、別のもとからこのアルバムが「ほしかった」というわけではないんです。
だけど、前々からhorace parlanの人気のすごさは知っていました。
とにかく人気が高く、特にトリオもののブルーノートなんて、とんでもない価格で出品されますよね。
だいたい10万円前後はする。
「ホレス・パーランってどうしてこんなに人気なんだろう・・・」
ずっと疑問に思っていました。
特に、ブルーノートのRVG盤はとにかく入手困難。(価格的な意味合いで)
いつも、ディスクユニオンやHMVのセールで出品されるたびに目にしていましたが、とてもじゃないけど手が出ない価格で諦めていました。
実際、今回紹介している盤のオリジナル盤の最新の出品状況を見ると、
◆HORACE PARLAN / ON THE SPUR OF THE MOMENT ((BLP4074) 88,000円(税込)
◎外装:B/EX- ◎盤質:B/VG++ オリジナル盤/両面63RD/DG/コーティング/裏DJ COPYスタンプ、カッター跡 5/3(土)『BLUE NOTE廃盤レコードセール』オンラインショップ出品 : ディスクユニオンJazzTOKYO
となっています。2025年5月のセールでの出品です。
とてもじゃないけど、私のような一般人には手が出ない価格です。
しかも盤の状態はVG++。
更にその一つ上の行にある商品も、同じホレス・パーランで、
◆HORACE PARLAN / MOVIN’ & GROOVIN’ (BLP4028) 88,000円(税込)
◎外装:B/VG+ ◎盤質:B/EX- オリジナル盤/63RD/DG/コーティング/ジャケ褪色、角傷み、コート欠け大
と、これまた高額。
全く、狂気の沙汰としか言いようがありません。
ともあれ、そんな高額だから、
「まぁ、生きている間に縁があるかないかどうかのレコードだな」と思っていました。
半年くらい前に、
ハルズレコードさんで、私が今回紹介しているようなRVG刻印ありのみで、それ以外はオリジナル条件を持っていない盤が、3万円くらいの「特化」で販売されていましたが、全然売れていませんでした。
「なんで売れないんだろう?」
と思いながらも、自分の中の、ボーダーラインを超えていたので買わずじまい。
そのうち、リストからも外れたので、売れたのではないでしょうか。
「まぁ、縁はないだろうね。」
と思っていたのですが、
また、ネットで、ディスクユニオンのオンラインショップを覗いていたら、同盤が比較的安価で販売されていました。
片面ニューヨーク、片面63rdでDGなし、耳なし。
なのでまぁ、リバティ盤と言っても過言ではないでしょう。
それが36,000円で販売されている。
「うーん、これも魅力的ではあるけれどやっぱり手が出ない。」
と、見送りました。
で、たまたまその翌日くらいに、ディスクユニオン吉祥寺店の情報を見たら、

こちらのページで複数の盤を大幅値下げしていました。
(BLP4074) 23,000円(税込) ◎外装:B/VG++ ◎盤質:B/VG++ US盤/片63rd-片NY/DGなし/耳なし/RVG/コーティング/ジャケシワ大,スレ汚れ,傷み/盤A面薄ヤケ…
ムムム・・・
23000円なら確かに安い・・・
discogsでも、

実際に聞いてみて
で、実際に聞いてみて、最高です。
演奏、音、ともに、最高峰を味わうことができます。
もちろん、オリジナル盤との比較はできませんが、
「いや、絶対これオリジナル盤と比べても音質変わらないだろう。」
と言いたくなるくらい、音質が綺麗、
ホレス・パーランのピアノも、タレンタイン兄弟のホーンも美しく鳴り響きます。
全体的に、黒くてアーシーな曲が多いですが、それがまたいい。
みんなノリノリで華麗に吹いています。
なるほど、ホレス・パーランのアルバムが人気なのも頷ける名演。
ホレス・パーランは5才の頃にポリオを患い、その後遺症で右手にハンデイーを抱えることになるんですね。
On The Spur Of The Moment!! 傷だらけのあいつアナログレコードに魅せられてアナログ三昧 、古いレコードなのでキズは付物、痘痕もえくぼ
とは思えないほど、バリバリに演奏をしています。アルバムのタイトルになっている、「On The Spur Of The Moment」は和訳で、「咄嗟の思いつきで」という意味みたいですが、まさにそれを体現しているかのように、勢いがものすごいアルバムです。
トミー・タレンタインのトランペットも、スタンリー・タレンタインのサックスも抜群です。
スタンリーの弟トミー も、悪くはないんだけれど結構地味な感じを受けます.
On the Spur of the Moment : 雨の日だからジャズでも勉強しよう・ ・ ・ ・ ・ ・ 師走ですねぇ ・・・・・・ しみじみ 年末はなにか気忙しく、何かとお金が出ていく時期です. なんで年末になるとお金が無くなっていくんでしょう. 昨日も、たまたま Amazon を徘徊していたら、今までずっと欲...
と書かれていますが、個人的にはそんなふうに感じず、十分、トミー・タレンタインのトランペットも美しい。
何よりも、やはりホレス・パーランがいい。
cotton clubさんが、
パーランは片手が不自由だから、それをカバーするために独特の奏法を編み足した、というのがジャズ評論家の解説。でもそれはおかしい。パーランが持っている類まれな感性が、個性豊な演奏を生み出した、と見るのが本筋じゃないのか。こういう風に演奏しようという意志があるから、この録音が生まれたはずだ。
『Horace Parlan』Horace Parlan, Us Three(Bluenote BLP4037)最も好きなブルーノートのひとつ。こんなに興奮するピアノトリオはめったにない。…
と言っているのがわかるように、ホレス・パーランの情熱というか、個性が思い切り溢れ出ているのはこの盤でも変わりません。
全体的に良いアルバムなのですが、Skoo Cheeでホレス・パーランの?掛け声があったり、トランペットやサックスがブルブル?と震わす謎のテクニックの披露があり、ちょっと私の中でそこが評価を0.5ポイント下げている。
美しいSkoo Cheeの演奏に耳を傾けてついうっとりしている中で、急に、「Skoo Chee!」と掛け声がするのでびっくりして目が覚めてしまったり、ホーン楽器のブルブルブル?と震わせるような謎のテクニックに違和感を感じたり。
そういう部分はあるけれど、それを除けば文句無しの名演名盤です。
高額なオリジナル盤には手がでない・・・
という方は、やはりこういう、セカンド・サード以降のRVG付きバージョンを狙うしかないんでしょうね。
状態は完璧でした。
いっさい?ノイズはありません。
さすがブルーノート。
ここ最近、少しブルーノートはご無沙汰でしたが、やはりすごい。
こちらは「ここ最近」の記憶から消しています。
今気づいたんですけど、
Art Blakeyのドラミングは好きでないのでこの2枚は愛聴盤ではない
『ブルーノートのオリジナル盤に心は揺れる』不景気が続いているので、さすがに一時より下がってきたとはいえ、今でもブルーノートの人気オリジナル盤は非常に高い。優れたレコードなうえ研究されていて評価として確…
上記、jazz corner ofに関しては、cotton clubさんも同じようなことを仰っていました。
関係ない話題で締めてすみません。
余談:このアルバムは、ホレス・パーランのブルーノートのアルバムながら、価格は他のホレス・パーランの盤に比べると控えめです。理由はホーン楽器にタレンタイン兄弟が参加しているからでしょうか?たしかに、これがもっと別のアーティストだったら・・・と考えなくもないですが、アルバム全体の完成度を考えると十分名作。
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