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【興味を追い抜くスピード】Tete Montoliu Recordando A Line S4335 青ラベルセカンドバージョン

3.0
Piano

うーん、少しハードルを上げすぎたかな・・・?

この記事を書いた人

  • ケン

    私自身の苦い後悔を原点に、「レコードの価値を未来へ繋ぐ」という信念で、一枚一枚の記事を執筆しています。収集の喜びも、売却の知識も。セカンドコレクターとして全力で文章を綴ります。 → プロフィール

Tete Montoliu – Recordando A Line(Discophon (S) 4335/J-4335, リイシュー・青ラベル・スペイン)

盤仕様・特徴

  • リリース年:1972年(本盤は後年のリイシュー・青ラベル仕様)
  • レーベル:Discophon – (S) 4335(ジャケット表記)/ J-4335(ラベル表記)、スペイン・オリジナル・リイシュー盤
  • フォーマット:LP, アルバム, Reissue, Blue Label
  • 生産国:スペイン
  • ジャケット:スペイン語表記有。オリジナル同様のカバー・アートワークを踏襲
  • 製造元/委託製作:Discophon, S.A.
  • 印刷:LIM (2)
  • プレス:Sonic, S.A.
  • 法的情報:Depósito Legal: B.11342-1972、権利協会: SGAE。リイシュー盤でもオリジナルのDepósito Legal表記を引き継ぎ

パーソネル

  • Tete Montoliu – ピアノ
  • Erich Peter – コントラバス
  • Joe Nay – ドラムス

トラックリスト

  1. I Should Care(=Piensa En Mí)
  2. Sweet Georgie Fame
  3. We’ll Be Together Again(=Estaremos Juntos De Nuevo)
  4. I Can’t Get Started(=No Consigo Empezar)
  5. Lover Man(=No Hay Amor)
  6. I Fall In Love Too Easily(=Que Fácil Fué Mi Amor Por Tí)
  7. Blues For Line
  8. When I Fall In Love(=Nadie Como Tú)
  9. Body And Soul(=Cuerpo Y Alma)
  10. My Funny Valentine(=Mi Graciosa Valentina)

各曲にはスペイン語副題が併記されており、国産ジャズLPらしい仕様。オリジナルおよびリイシュー盤で曲構成の違いは無いとされる。

この盤特有のポイント・コレクター情報

  • スペイン独自制作のピアノ・トリオ盤であり、欧州ジャズ愛好家に高く評価されている。
  • 本リイシューは青ラベル仕様で、初版オリジナルの流通数が少ないため、比較的入手しやすい位置づけ。
  • モンタルリウの正確無比なタッチやヨーロッパ的哀愁を帯びたモーダル演奏が特徴で、Melodic路線の作品としてコレクション性も高い。
  • Erich Peter(スイスの名ベーシスト)とJoe Nay(ドイツの名ドラマー)がバックを務めるトリオで、当時の欧州ジャズ界の実力派による丁寧なインタープレイが味わえる。
  • ジャケット、ラベル、法的表記・マトリクス番号等はコレクターにとって識別ポイントとなる。

まとめ

『Recordando A Line』(Discophon, 青ラベル・リイシュー盤)は、スペイン発・テテ・モンタルリウ円熟期のピアノ・トリオ名演を記録した一枚。 欧州ジャズらしいリリカルなフレージングや、美しいスタンダード解釈を味わえる点でコレクター・鑑賞者双方に注目されている。

情報元Discogs URL:

Just a moment...

私の持っている盤、Tete Montoliu Recordando A Line S4335 青ラベルセカンドバージョン

まさに、セカンドコレクターにふさわしいと言える盤。

Tete Montoliu Recordando A Line。

実はこのアルバム、数年前にも一度所有したことがあります。

どうしても「ほしい」と思ったときに、vinylplanetで、たまたま出品されていて、えいと入札してみたら落札できて購入した・・・と記憶しています。

でも、実際に家に届いたレコードを聞いてみて愕然。

「うわ!結構周回ノイズがする・・・」

たぶん、事前にオーディオのサンプルをあまり聴いていなかったんでしょうね。

想定以上の周回ノイズの発生に辟易として、結局ヤフオクで出品してそのまま手放してしまいました。

やっぱり周回ノイズが発生する盤はNGです。

ということで、手放してそのまま忘れていたんですけど、この前この記事を書いたときに、

【モブレー、泣かせます】Hank Mobley Hank Mobley’s Second Message PRST7667 van gelder

i should careを聴いて、結構感動して、それと同時に、tete montoliuのこのTete Montoliu Recordando A Lineの一曲目の印象的な「i shoul care」のメロディーラインが脳裏に蘇ってきて、試しにスマホで調べてみたら、普通にセカンドバージョンが比較的手頃な価格で販売されていました。

以前は、確か、このセカンドバージョンをvinylplanetで8,000円~10000円で入手したような気もするのですが、だいぶ、評価が下がってきたんですかね?

でも、せっかくなので、買ってみることにしました。

「前回、手放してしまったのは、状態が悪かったからなんだ。」

と自分自身に言い聞かせて。(きっとこれ、コレクターあるあるなんでしょうけど)

で、実際に届いた盤を昨日聞いてみて、1曲目。

相変わらず、美しい旋律のi should care。

ここまで、美しくi should careを奏でられるピアニストもなかなか異なんじゃないかと感じます。

どこかビル・エヴァンスに通じる美しさ、そして儚さを唄うtete montoliu。

音も、セカンドバージョンとは思えないほど、綺麗に鳴り響く音。

本当に美しい旋律です。

・・・ここまでで終わっていればいいのに・・・

2曲目。Sweet Georgie Fame。

これも出だしは美しい。

ここから、壮大なピアノの物語が紡がれていくのかと、心から溢れ出る期待を禁じえません。

しかし、聴いているうちに、ちょくちょく「手数」が気になってくる。

「あれ?」

Sweet Georgie Fameの中盤くらいからは、もうtete montoliu全開。

全速力で疾走をするtete montoliuに、見事「i should care」でほろほろにされた心が打ち砕かれていくように感じました。

その後の曲も全速力で駆け抜けるtete montoliu。

全体を聴き通して、i should careと、1~2曲くらいは、同等にゆったりとした美しい旋律を奏でていて好きだったんですけど、それ以外はいつもどおりのtete montoliu。

全速力で駆け抜けて、僕の興味を置いてけぼりにしていきました

そもそも、数年前に一時的にtete montoliuにドハマリしました。

「盲目のピアニスト」でここまで、話題もあり、評判も技術も高いという声も大きい。

それならと、この「Tete Montoliu Recordando A Line」含めて複数のアルバムに手を出しました。ついぞ、piano for nuriaは手に入りませんでしたが、You Tubeで何度となく耳にしました。その他にも、代表作とされるtete!やtot jazz vol.2(これもvinylplanetで)なども買いましたが。ダメでした。

結局手放してしまいました。

結局のところ「手数」が多すぎるんですよね。

この盤ではテテは少し抑え気味に速いフレーズを弾く。これが「品がある」音なのだ。

ピアノ・トリオの代表的名盤・75 『Recordando a Line』 - ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログ
昨日の『Body & Soul』から続いて、テテ・モントリューのピアノ・トリオ盤のご紹介。テテ・モントリューは、スペインのカタロニア出身のジャズ・ピアニスト。テテのピアノはハイ・テクニックで流麗で「多弁」。乗ってきたら、速いフレーズをガンガ...

という評価も参考にしたのですが、やっぱり、ダメなんですよね。

これでも私にとっては、「Tete Montoliu Recordando A Line」におけるテテ・モントリューは、手数が多すぎます。

確かに思い返してみると、他のアルバムはもっと手数が多くて、Tete Montoliu Recordando A Lineのアルバムは「まだまし」と言えるかもしれません。

しかし全体的に手数が多すぎます。

テテ・モントリューを聴いていると、楽しむというより聞かせていただいている、という感じ。テテは技術があればこそ表現できるものがある、ということを示そうとしたのではないか、と感じる。

テテの後年の録音はあまり好きではないが、この録音の頃のものは演奏力+感性がすばらしく全部好きだ。

『Tete Montoliu』
Tete Montoliu, Recordando A Line(Discophon)12inch演奏技術が高い人がいい演奏をする、ということは保証されていな…

という、cotton clubさんのレビューもあったので、

「まぁ、それほどtete montoliu、好きなわけじゃないけれど代表作と言われるこの一枚くらい、持っててもバチは当たらないよね。」

と考えていたのですが、ちょっと私にはダメでした。

手放すことになりそうです。

tete montoliuもそうなんですけど、herman fosterも。

こういう言い方をするのはすごく「差別的」なのかもしれませんが、盲目のピアニストは確かにすごいテクニックで「本当に目が見えてないの?」と疑いたくなるくらいなのですが、少し「雄弁すぎるきらい」があるのが気になります。

「盲目でもこんなに速く弾くことができるんだ!」

もしくは、まるで「無音」をできるだけ削っている、無音を嫌っているかのような演奏に、あくまでも「私にとっては」ちょっと肌に合いませんでした。

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