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【2025年問題】で始まる「実家じまい」とは?親が元気なうちに始める準備リスト

生前整理・実家じまい

【2025年問題】で始まる「実家じまい」とは?親が元気なうちに始める準備リスト

「実家の片付け」という言葉を聞いて、ご自身の親御さんのことを思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。実はその課題、単なる一家庭の問題ではなく、日本社会全体が直面する大きな転換点「2025年問題」と深く関わっています。この記事では、「実家じまい」とは何か、そして親が元気なうちに、私たちが後悔しないために今から始められる準備について、分かりやすく解説します。


そもそも「2025年問題」とは?私たちの生活への影響

「2025年問題」とは、戦後のベビーブームに生まれた「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者になることで、社会に様々な影響が及ぶとされる問題です。総人口に占める高齢者の割合がさらに高まり、社会保障費の増大、医療・介護人材の不足などが懸念されています。

そして、この大きな社会の変化は、私たち個人の生活にも直接影響を及ぼします。親世代が後期高齢期に入ることで、介護の問題はもちろん、「親の住まいをどうするか」「実家にある大量の家財をどう整理するか」という、いわゆる「実家じまい」が、多くの家庭にとって待ったなしの課題となるのです。


「実家じまい」で直面する3つの大きな壁

「実家じまい」を進める上では、多くの人が3つの大きな壁に直面します。事前にこれらを知っておくことが、スムーズな準備への第一歩です。

① 膨大なモノの片付け【物理的な壁】

親世代が長年暮らしてきた家には、想像を絶する量のモノが溢れています。衣類、食器、家具、そして趣味のコレクション…。これらを一つ一つ仕分け、処分または整理するのは、心身ともに非常に大きな負担となります。特に、親にとっては全てが思い出の品であり、簡単には捨てられないため、作業は難航しがちです。

② 空き家の問題【経済的な壁】

親が施設に入居したり、亡くなったりした後、実家が「空き家」になるケースは少なくありません。空き家は、所有しているだけで固定資産税や管理費がかかり続けます。売却しようにも、地方や郊外では買い手が見つかりにくかったり、解体費用がかさんだりするなど、「負の資産=負動産」となってしまうリスクを抱えています。

③ 家族の想い【感情的な壁】

最も厄介で、しかし最も大切なのが、この感情の壁です。「実家を売るなんてとんでもない」と考える親の気持ちと、「もう管理できない」という子の世代の現実。あるいは、兄弟姉妹間での「誰がやるのか」「費用はどう分担するのか」といった意見の対立も起こりがちです。お金やモノの問題以上に、家族の想いを調整することが、実家じまいにおける最大の難関と言えるかもしれません。


親が元気なうちに!今から始める「実家じまい」準備リスト

これらの大きな壁を乗り越える鍵は、ただ一つ。「親が元気なうちに、少しずつ準備を始める」ことです。問題が起きてから慌てるのではなく、親子で一緒に未来について考える時間を作りましょう。

ステップ1:話し合う(コミュニケーション)

何よりもまず、親の意向を確認することが大切です。「これからどんな風に暮らしたいか」「この家を将来どうしてほしいか」など、親の希望をじっくり聞きましょう。その際、いきなり「実家じまい」という言葉を使うと、親は突き放されたように感じてしまうかもしれません。「今後のことを、一緒に考えておきたいんだ」と、あくまで寄り添う姿勢で話を切り出すのがポイントです。

ステップ2:モノを整理する(生前整理)

「元気なうちの片付け=生前整理」を少しずつ始めましょう。「1日15分だけ、この引き出しを整理する」など、小さな目標を立てるのが長続きのコツです。この時、「要る・要らない」の二択だけでなく、「これは誰かに譲る」「これは価値があるかもしれないから専門家に見てもらう」といった視点を持つと、親も前向きに取り組みやすくなります。

ステップ3:情報を整理する(エンディングノート)

万が一の時に備え、重要な情報を一冊にまとめてもらうことも重要です。市販の「エンディングノート」などを活用し、以下のような情報を書き留めてもらいましょう。

  • 財産について: 預貯金通帳や印鑑の場所、加入している保険、不動産の権利書など
  • デジタル資産: パソコンやスマホのパスワード、ネットサービスのIDなど
  • 連絡先: 親しい友人や親戚、かかりつけ医などの連絡先リスト

ステップ4:専門家に相談する

親子だけで解決できない問題は、早めに専門家に相談する勇気を持ちましょう。介護の悩みなら「地域包括支援センター」、相続や不動産の問題なら「司法書士」や「税理士」、不用品の価値を知りたいなら「買取専門店」など、内容に応じて頼れる専門家はたくさんいます。


まとめ:未来の安心のために、今日からできる小さな一歩

「2025年問題」や「実家じまい」と聞くと、つい大きな問題に感じて不安になってしまうかもしれません。しかし、大切なのは、問題を先送りにせず、親子で向き合う時間を作ることです。今回ご紹介した準備リストも、全てを一度にやろうとする必要はありません。まずは「今度の週末、お茶でも飲みながら、少しだけ将来の話をしない?」と、親御さんに声をかけること。その小さな一歩が、未来の家族全員の安心に繋がっていくはずです。

投稿者

  • ケン

    一枚のレコードに、人生を変える物語が眠っている。そう信じて20年以上。今日も中古レコードの沼の底から、最高の音を探しています。

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