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【ステレオに軍配】Bill Evans Trio Waltz For Debby RLP9399(VS RLP399 太DG×2・細DG×2)

4.0
Bill Evans

やっぱりステレオに軍配かな・・・

Bill Evans Trio with Scott LaFaro, Paul Motian – Waltz For Debby(Riverside RLP 9399, 1962年USステレオ初回盤)

盤仕様・特徴

  • リリース年:1962年(録音:1961年6月25日、ニューヨーク・ヴィレッジ・ヴァンガード)
  • レーベル:Riverside Records – RLP 9399(USステレオ盤/“Stereo”表記あり)
  • フォーマット:LP, Album, Stereo(本盤は初回ステレオUSプレス)
  • ジャケット:初回はピンク系ジャケットで有名だが、印刷の違いや色調差によるバリエーションが存在する。デザインはKen Deardoff。
  • レコード会社:Bill Grauer Productions Inc., U.S.A.
  • 録音:1961年6月25日、ニューヨーク・ヴィレッジ・ヴァンガード(ライブ録音)
  • マスター:Plaza Sound Studios
  • マトリクス・ランアウト:
    • サイドA:RLP-12-9399-A
    • サイドB:RLP-12-9399-B

パーソネル

  • Bill Evans – ピアノ
  • Scott LaFaro – ベース
  • Paul Motian – ドラムス

トラックリスト

  1. My Foolish Heart(Washington, Young) – 4:56
  2. Waltz For Debby(Bill Evans) – 6:54
  3. Detour Ahead(Ellis, Frigo, Carter) – 7:35
  4. My Romance(Rodgers & Hart) – 7:11
  5. Some Other Time(Green, Comden, Bernstein) – 5:02
  6. Milestones(Miles Davis) – 6:37

録音:1961年6月25日、ニューヨーク・ヴィレッジ・ヴァンガード(ライブ録音)
本作はモノラル盤(RLP 399)、ステレオ盤(RLP 9399)がほぼ同時にリリースされている。

この盤特有のポイント・コレクター情報

  • 初回ステレオUS盤は、モノラル盤RLP 399と並ぶオリジナル仕様。モノラルより流通量が多い一方、保存状態により音質差が顕著。
  • 本盤はヴィレッジ・ヴァンガードでの一日の演奏から編集された作品。姉妹盤『Sunday At The Village Vanguard』と並び、トリオ最後の記録となる。
  • スコット・ラファロは録音10日後に事故死しており、本作は彼のベース演奏を記録した最重要作の一つ。
  • “Stereo” RLP 9399表記の初版は、レーベル面やマトリクス刻印が識別点。コレクターの間ではモノラル青みカバー盤と並んで重要視される。
  • 演奏はインタープレイの自然な流れが特徴で、ベースとピアノの対話的アプローチが録音バランスにおいても鮮明に捉えられている。

まとめ

『Waltz For Debby』(Riverside RLP 9399, 1962年USステレオ初回盤) は、ビル・エヴァンストリオが残した歴史的ライブ録音のひとつであり、スコット・ラファロを含む黄金期トリオ最後の記録となる重要な作品。本盤はオリジナル・ステレオ盤仕様として識別され、音質的にもピアノとベースの関係性が鮮明に記録された代表的プレスである。

情報元Discogs URL:

Just a moment...

私の持っている盤、Bill Evans Trio Waltz For Debby RLP9399

ジャズレコードコレクター界の最高峰にあるといってもいい一枚。

ですが、ディープなコレクターはもう、集め終わっているので基本スルー。

どちらかと言うと、ジャズレコードコレクター界に足を踏み入れた人たちが求める一枚と言えるのかもしれません。

もちろん、私も例に漏れず、ジャズレコードを収集始めた当初は、最初に目標にした一枚です。

「めったに出てこない。」・・・というわけではないものの、ディスクユニオンなどのセールで出品されると、これを目当てに来る人が殺到する、ジャズコレクターにとって必須の盤。

・・・の、今回はステレオオリジナル。

もちろん、私自身、この盤に関するエピソードを語ろうとするとわんさか話が出てきそうなのですが、できるだけ要点を絞って。

もちろん、CDでジャズを聞いていた20年前からこのアルバムにずっと傾倒していて、ジャズレコードコレクターになってからもこのレコードのオリジナルを手に入れたくてずっと奔走していました。

しかし、集めたてのない知識で、ネットで検索した限りではどうやらこのアルバムに関しては、「モノラルよりもステレオの方が良い」という前評判を知り、どちらかと言うとステレオを集めようとしていました。

しかしそんな折に最初に手に入れたのが、general record store(閉店)において、入手したモノラルオリジナル。

当時は状態についての知識も何にもなかったので、店頭にいって実際に試聴してみて、しばらく悩んだ挙げ句購入することにしました。

めったに手に入る盤でもないから、と。

価格は4万円くらい。

コレクター入門したての私にとっては、とてもじゃないけれど、普通には払えないかなり覚悟が必要な金額でした。

しかし今考えれば、この盤のモノラルオリジナルで4万円というのは破格。

そして売れていなかったことを考えると、まぁ、・・・

実際。

家に帰って聴いてみると、かなりのノイズ、深い傷の部分で大きめのノイズが走り、とてもじゃないけれど聴くことができませんでした。

ですぐに手放してしまいました。

その後、しばらくwaltz for debbyとは巡り会えなかったのですが、当時、実家が名古屋にあったそのとき、実家にいるときにヤフオクをなんとなく眺めていたら、

今回ご紹介するRLP9399が出品されていました。

価格は75000円。

うーん・・・高い。

だけど、ステレオオリジナルで状態も悪くないなら買ってみるか。

ということで実際に買ってみました。

店名は忘れましたが、神田だったっけな?

にある、昔からあった有名なジャズレコードの販売店の出品商品だったので、名古屋からの帰りにそこによって、店頭受取をしました。

で、実際に受け取る際に店主に言いました。

「この盤でこの価格は安くないですか?」

と。

店主も、

「そうだね。今考えればもうちょっと高い値段をつけておけばよかったかななんてお思っているよ。」

と。

結局その後、そのお店には2~3回足を運びましたが、店主の義理のお母様の介護が必要ということでお店は閉店してしまいました。

今考えれば、すごく良い店だったな・・・

しばらくしたら、ヤフオクで残っているレコードを出品するつもりといっていたけれど、その後どうなったのかな。

と、思い出話はどうでもいいんですけど、その当時。

「75000円は安い!」

なんて思っていたんですけど、その後、ある程度、コレクターとしての知識も深まり、市場相場もわかってくると、「高かったんだな。」というのがわかりました。

というのも、ディスクユニオンのセールなんかに並び、たまにそうしてRLP9399が出品されているのを見て、それを手にした人に価格を見せてもらったら、たいてい4~5万円くらい。

discogsでの2025年8月26日の時点での相場も、

  • 最新の販売:
  • 低:¥2,950
  • 中間点:¥47,474
  • 高:¥82,938

と、まぁ、だいたいそんなもんですね。

この、waltz for debbyのステレオのアルバム。とにかく日本では人気がないです。

この前も、diskunion新宿館でセカンド?サード?が販売されたときの価格も

●BILL EVANS//Waltz For Debby/RIVERSIDE/RS9399
[ジャケ]B[盤質]B/VG++/VG++/US盤/STEREO/黒大ラベル・BGPあり/DG/背あり235W/ジャケスレ・ライナー部破れ小/ラベル不良/盤A2小キズ・ほかスレありますが概ね良好/¥15,000
このくらい。
まぁ、もう少し前は、確か5~8,000円くらいだった気がするのでだいぶ値上がりしましたよね。
これでも。
以前だったら、「BGPありだと音が悪い」とか「RSはRLPに劣る」とかそういうの、私自身気にしていましたけど、今なら、(聴き比べをしたわけではありませんが)言えます。たぶん、きっと変わらないでしょう。そうとうなオーディオ装置を持っているならともかく。
RLPであろうとRSであろうと、大して変わらないと思います。
だから、私は75000円でステレオオリジナルを買って、それを愛聴盤としていますが、ぶっちゃけ、状態さえ良ければセカンドでもサードでも十分だと思います。

結局モノラルとステレオ、どっちがいいの?

話がだいぶグダグダになってしまいましたが、このwalzt for debbyに関してはコレクターの間でずっとその論争が囁かれています。

モノラルオリジナルとステレオオリジナル、どっちを買うべき?

ちょうど先日。このブログでも、モノラルについての記述を軽くしました。

【状態が鍵】Waltz For Debby RLP399 細DG オリジナル

うーん。

振り返ってみると、レコードコレクターになって8年くらい。

何度かモノラルオリジナルをとっかえひっかえしてきいてきました。

結局合計でどうだろう・・・

モノラルオリジナルに関しては

太DG2枚

細DG2枚

だいたいそのくらいの感覚で買って、状態に納得できずに売り払って、手元には1枚もモノラルオリジナルは残っていない。

その間、ステレオはずっと今回ご紹介しているRLP9399しか持っていない。

つまり、私が聴き比べたと言えるのは、

RLP9399 VS RLP399 太DG×2・細DG×2

といった構図なんですけど、
結局モノラルに関しては一枚も状態に納得のいく盤に出会えていないので、あくまでその前提での聴き比べとはなってしまいますが、なんかい聴いても「ステレオ」に軍配が上がるんですよね
確かに、モノラルは良い。音圧はすごい。
全体的に「作品としての完成度」はやはりモノラルに軍配が上がります。
だけど、このアルバムの「美しさ」といっていいのか、うまい言葉が見つかりませんが、一音一音が奏でる、美しいハーモニーみたいなんはステレオじゃないと表現できていない気がするんです。
顕著なのはやはり、ピアノとベースの「対話」。
モノラルでは、作品全体として音が前に出てくるので。
「安心して聴いていられる」という感覚はあるんですけど、
このアルバム。ご存知のように最大の魅力は「黄金トリオ」により緻密に計算され尽くした演奏の流麗さにあります。
ステレオで聴くと、まるでピアノとベースが対話しているような、コントラストが明確に聞こえてくるんですよね。
ステレオで聞くと、
「あ、ここでベースはこういうフォローをしてピアノをもり立てている。」
というのがわかるし逆に
「ここはピアノはこういう演奏でベースの引き立て役になっている。」
というのが明確にわかります。
音楽の知識は全くと行っていいほどありませんがそれでもステレオだとピアノとベースの対話が明確にわかるので、全体的に楽しみながら聞ける感覚があります。
うーん。うまく言葉にできない。
何よりも、「ライブ」ならではの臨場感が味わえるのはステレオです。
じゃあ、モノラルは不要か?と言われるとそんなことはなく。
前回の記事で書いたように、
こちらは絶対に状態が大切です。
状態さえ良ければ、RLPのオリジナルじゃなくても、RMでも、あるいはそれ以降があるのであればそれでも全然OK。
そうして状態の良い盤に巡り合ったら買っていいと思うのですが、そうじゃないのであれば。
「オリジナルなんてめったに出ないから多少状態悪くてもいいから買おう」
というのは絶対に推奨できません。
これだけ静かな演奏が多い盤なので、無理に高いお金を払って、メディアの戦略に乗せられて「焦って」買うのだけは絶対にやめてください。
というか、全体的には「安く」ステレオオリジナルかセカンド・サードが手に入るのであればそちらのほうが推奨です。
もちろん、どちらにしても状態が良いのを目指すのは大前提です。
ただ、全体的にどうしてもこのアルバム。
聴くときに居住まいを正さないとならないと言うか、聞き手に少し緊張を強いるフシがあるように感じて、どうしてもここ最近、「本当にお気に入り」と言えなくなっている感じがあります。
そのため評価としては星5にはできず、ちょっと4.5でも高くて4としています。
お好きな方にはごめんなさい。
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