なんか物足りない感じ・・・
Chet Baker – Chet Baker & Strings(Columbia CL 549, 1954年USモノラル盤/High-Fidelity Plus)
盤仕様・特徴
- リリース年:1954年4月14日
- レーベル:Columbia – CL 549(赤色 “Long Playing” ゴールドプリントラベル)
- フォーマット:LP, Album, Mono, High-Fidelity Plus(US盤)
- ジャケット:William James Claxtonの写真使用。クラシックで洗練されたアートワークが特徴。
- マトリクス・ランアウト:
- サイドAラベル:x”Lp” 31289 / サイドA:XLP31289-1A
- サイドBラベル:x”Lp” 31290 / サイドB:XLP31290-1A
- レコード会社:Columbia Records, Inc.
- プレス・マスタリング:Columbia Records Pressing Plant, Bridgeport
- Alternate Title:Chet Baker And Strings(ラベルバリエーションあり)
パーソネル
- チェット・ベイカー – トランペット
- ジャック・モントローズ – テナーサックス、編曲
- ズート・シムズ – テナーサックス(一部デュエット曲)
- バド・シャンク – サックス
- ラッス・フリーマン – ピアノ、作曲「The Wind」
- ジョー・モンドラゴン – ベース
- シェリー・マン – ドラムス
- ストリングス:Eudice Shapiro, Felix Slatkin, George Kast, Jacques Gasselin, Lou Kievman, Paul Robyn, Paul Shure, Samuel Cytron, Victor Gottlieb
- アレンジャー:John Mandel, Shorty Rogers, Marty Paich, Jack Montrose
- プロデューサー:Richard Bock
- 写真:William James Claxton
トラックリスト
- You Don’t Know What Love Is(編曲:John Mandel/作曲:Don Raye, Gene DePaul)
- I’m Thru With Love(編曲:Shorty Rogers/作曲:Livingston, Kahn, Malneck)
- Love Walked In(スコア:Marty Paich/作曲:Ira & George Gershwin)
- You Better Go Now(編曲:Jack Montrose/作曲:Reichner, Graham)
- I Married An Angel(スコア:Marty Paich/作曲:Hart, Rodgers)
- Love(編曲:John Mandel/作曲:Hugh Martin, Ralph Blane)
- I Love You(編曲:John Mandel/作曲:Cole Porter)
- What A Diff’rence A Day Made(編曲:Shorty Rogers/作曲:Maria Grever, Stanley Adams)
- Why Shouldn’t I(編曲:Shorty Rogers/作曲:Cole Porter)
- A Little Duet (For Zoot & Chet)(作曲:Jack Montrose)
- The Wind(編曲:John Mandel/作曲:Russ Freeman)
- Trickleydidlier(作曲:Shorty Rogers)
この盤特有のポイント・コレクター情報
- 1954年オリジナルリリースで、チェット・ベイカー初期の大名盤。“Strings”編成は西海岸ジャズの中でも異彩で、ジャズ・トランペットとストリングス・オーケストレーションが融合した先駆的な作品。
- 編曲陣にはジョン・マンデル、ショーティ・ロジャース、マーティ・ペイチ、ジャック・モントローズといった西海岸の名アレンジャーが勢揃い。各曲のアレンジ・キャラクターも異なる。
- ピアノにラッス・フリーマン、ドラムスにシェリー・マン、ベースにジョー・モンドラゴンなど、ウェストコースト屈指のミュージシャンが参加。
- ストリングス陣はクラシック・プレイヤー主体で、ジャズ録音としては希少。ストリングスの滑らかで叙情的な伴奏がベイカーのリリカルなトランペットを際立たせる。
- 初回盤は“High-Fidelity Plus”仕様。赤色ロングプレイ・ラベル、ゴールド文字で1950年代Columbiaの定番スタイル。
- 音質傾向としては、モノラルながらきめ細かく温かみのあるサウンド、弦楽器と管楽器のバランスが良い。
- 同時代のチェット作品では稀なオーケストラ編成、ジャズLPコレクション界隈での人気は非常に高い。
まとめ
『Chet Baker & Strings』(Columbia CL 549, 1954年USモノラル盤/High-Fidelity Plus) は、チェット・ベイカー初期の代表作であると同時に、西海岸ジャズを弦楽アレンジとともに昇華した画期的なアルバム。流麗かつ繊細な演奏と名アレンジャー陣の編曲力、温かみのあるモノラル音質など、ジャズ・コレクター必携の名盤である。
情報元Discogs URL:
私の持っている盤、Chet Baker & StringsCL549
以前からこの盤は持っていたのですが、3年くらい前でしょうか。売ってしまいました。
持っていたのは同じく、オリジナルの盤。
状態も悪くなかったのですが、なぜか売ってしまいました。
売った時の記憶は鮮明に残っています。
なぜか「持っていたい」という記憶が残らずに、念の為もう一度聴き直しても、
なんか「退屈だな・・・」と思ってしまい、それなら売ってしまおうと思って、ディスクユニオンの町田店に持っていって、そのまま売ってしまいました。
で、その後、1つ前の記事で書いたように、
【奥深さを堪能】Chet Baker – Polka Dots And Moonbeams JLP88
チェット・ベイカーのトランペットの名盤だけを集めて、一旦収集を一休みに使用。
と考えたときに、AIに質問したところ、つまりAIに対して、
「チェット・ベイカーのトランペットを楽しめる名盤を教えて下さい。」
と質問したところ、いくつかのAIが、今回のチェット・ベイカーストリングスを上げていたので、それならと、思い、ディスクユニオンで3000円くらいで安く売っていたこともあって書い直してみたんです。
買い直してみたら・・・
先ず最後の曲の終盤で針飛び。
これは・・・NG。
でも、それ以前に・・・
なんか演奏がつまらない。
なんだか退屈。
理由を考える。
メンバーは悪くない。
シェリー・マンに、ラス・フリーマン、ズート・シムズまでいる、いわゆる「西海岸の最強布陣」と言っても過言ではないのではないでしょうか。
じゃあ、なぜこんなに退屈に感じられてしまうのか。
なぜこんなに人気がないのか。
チェット・ベイカーのトランペット作品なのに。
理由は簡単。
きっと、「ストリングスとあっていない」からでしょう。
チェット・ベイカーのトランペットはフレディ・ハバードやリー・モーガンのような「イケイケ」のトランペットではない。
どこか、チェットのボーカルのように、力の抜けた、どこか端正でどこか奥ゆかしいトランペットが最大の魅力。
それに、また甘々のストリングスを足したら、単なる甘ったるい演奏になってしまう。
まるでホワイトチョコとブラックチョコを足して、お菓子を仕上げたような甘ったるい仕上がりになってしまう。
きっとそれが原因なのかもしれない。
いや、正確にはわかりませんが・・・
良いアルバムは、聴いていて、
「お、まだ曲あるんだ。次も楽しめる。」
とワクワクするのですが、なんだかこのストリングスのチェット。
同じように演奏を続けるだけであまりハリがないんですよね。
だからなんでしょうね。
いまいち人気もないし、私自身も売ってしまったし。
どっちにしても針飛びものだから、もう一度手放すことになるかな・・・
ジャケットは格好いいんだけどね・・・
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