【チェットのTPを堪能するにはピッタリ】Chet Baker The Trumpet Artistry Of Chet Baker PJ1206 WPラベル

4.5
Chet Baker

このアルバム、過小評価されてない?日本では・・・

Chet Baker – The Trumpet Artistry Of Chet Baker (World Pacific PJ-1206)

基本情報

  • アーティスト: Chet Baker
  • アルバムタイトル: The Trumpet Artistry Of Chet Baker
  • カタログ番号: World Pacific Records – PJ-1206
  • シリーズ: West Coast Artists Series – 2, Pacific Jazz Series
  • 音源フォーマット: モノラル(リイシュー盤、1958年)
  • オリジナルリリース: 1955年(Pacific Jazz)
  • ジャンル: Jazz
  • スタイル: Hard Bop, Modal
  • プロデューサー: Richard Bock

トラックリスト

  1. I’m Glad There Is You
  2. Moon Love
  3. Moonlight Becomes You
  4. Imagination
  5. Little Man, You’ve Had a Busy Day
  6. Goodbye
  7. All the Things You Are
  8. No Ties
  9. Happy Little Sunbeam
  10. Bea’s Flat
  11. Russ Job
  12. Tommy Hawk

※一部リイシュー盤や限定盤ではボーナストラックが追加されることもある[1][2].

録音詳細

  • 録音日・場所:
    • 1953年7月29日・30日、1953年10月3日、1953年12月22日(ロサンゼルス、ハリウッド)
    • 1954年9月9日・15日(ロサンゼルス)
  • 複数のセッションからの編集盤で、1953~54年の録音を集成[1][2].

参加ミュージシャン(一部抜粋)

  • Chet Baker – トランペット
  • Bob Brookmeyer – バルブトロンボーン (A1, A5, B6, 他)
  • Bud Shank, Bob Gordon – バリトンサックス
  • Herb Geller, Jack Montrose – サックス/アレンジ
  • Russ Freeman – ピアノ
  • Carson Smith, Joe Mondragon, Bob Whitlock – ベース
  • Shelly Manne, Larry Bunker, Bob Neel, Bobby White – ドラムス

※詳細なパーソネルは収録曲ごとに異なる(セッションごとにメンバーが入れ替わる)[1][2].

補足情報・特徴

  • 本作は1954年10インチLP『The Trumpet Artistry of Chet Baker』の音源と未発表曲をまとめたコンピレーションで、Chet Bakerの初期のトランペット・プレイに焦点を当てている[1][2].
  • ボーカル曲は収録されておらず、インストゥルメンタル中心の内容。
  • プロデューサーRichard Bockによると「Chetのトランペットの芸術性を示すベストテイク集」として企画された[2].
  • カバーデザインと写真はWilliam Claxton、カバーペインティングはBob Irwin。
  • Allmusicでは「初期Chet Bakerの入門盤として最適」と評価されている[1].

アルバムの評価・意義

「The Trumpet Artistry Of Chet Baker」は、ウェストコースト・ジャズを代表するトランペッター、チェット・ベイカーの初期の名演を集約したアルバムです。リリカルで繊細なトランペット・サウンドと、Russ Freemanらとの一体感あるアンサンブルが特徴。ボーカル抜きで純粋にベイカーのトランペット表現を味わいたいリスナーにとって、必携の作品とされています[1][2]。

私の持っている盤、Chet Baker The Trumpet Artistry Of Chet Baker PJ1206 wp

このアルバムを買ったのは確か2年くらい前。

その少し前に、diskunion横浜関内ジャズ店で、これのオリジナル盤が6250円で出品されているのを見て、気になった。

でも状態はVG++。

電話で店員さんに状態を聞いてみると、

「うーん、ちょっとキズがありノイズ出ますね。でもこのアルバムはこういう状態のが多いかもしれませんね。」

と言っていました。(たぶん。そう記憶している間違ってたらすみません)

とにかくいずれにしても、チェット・ベイカーにしては価格が安かったので、

「随分価格安いですよね。それだけ状態が悪いんですか?」

と伺ったところ

「うーん、まぁ、この盤はこんなもん(価格が)ですね。」

と言っていました。

 

結局その当時は、「VG++」という状態が気になってスルー。

で、そのまま、「いつか欲しいな。」と思いながらも、店員さんの「こんなもん」という言葉に流されていつの間にか忘れてしまっていました。

でも、得てしてレコードってそういうときにこそ手に入ったりするんですよね。

今はなき、facerecordsの渋谷店。

なにかのついでに何気なくふらっとよったら、エサ箱の中に今回ご紹介する、「Chet Baker The Trumpet Artistry Of Chet Baker PJ1206 WPラベル」がおいてありました。

ただ、この店。以前、カーティス・フラーのブルースェットをオリジナル盤で購入して状態が悪く激しく後悔した記憶があるので、「もうこの店では絶対に買うまい!」と心に決めていた部分がありました。

だから、手に取った、「Chet Baker The Trumpet Artistry Of Chet Baker PJ1206 WPラベル」を見ても、「まぁ状態はそれほど良くないだろうな。」と全く期待していませんでした。

ただ、価格が魅力的だったため(あまり覚えていませんが4,000円くらい?)、とりあえず試聴だけさせてもらうことに。

レコード盤を手に取ってみると意外と盤は綺麗。

でも期待は禁物。

試聴したらどっかしら問題があるに違いない・・・

と疑いを持って試聴してみても、別にそれほど悪くない。

念のためかなり細かく試聴してみるけれど、うーん、悪くない。

ということで、「もうこの店では買わない!」という自分ルールを破って、結局買ってしまいました。

で、家に帰って恐る恐る聞いてみると・・・やっぱり悪くない。

というかかなり良い。

ということで、そのまま持ち続けることになりました。

 

で、表題の件。

このアルバム、絶対に過小評価されていると思うんです。

さっき、ディスクユニオンでの会話の内容も書きましたけど、世間一般的にも

「こんなもん」と思われているアルバムだと思います。

実際このように書かれています。

ウエストコースト・ジャズの隠れ名盤と思います。パシフィック・ジャズはこれと同じようなジャケットのアルバムを他のミュージシャンのアルバムでも出しているので、ベスト盤か編集盤みたいに思えてしまって見落としがちなんですが、実は良いアルバムでした。

『Chet Baker / The Trumpet Artistry of Chet Baker』 - 心に残った音楽♪

そうなんですよねー。

たぶん、このアルバム、「ベスト盤」や「編集盤」と思われがちで、その市場価値、評価を下げているように思えてならないアルバムです。

だけど、聞いてみると、上記ブログの執筆者の方も書かれているように、「チェットを楽しむにはピッタリのアルバム」だと思います。

例えば私はこの他にもチェットのアルバムをいくつか持っていて、ここ最近でいうと、playboys(のセカンドジャケットバージョン)とchet baker & crewとかを買ったんですけど、たしかにそれらのアルバムはいいんですけど、chet bakerがあまりフィーチャーされていないんですよね。

むしろ共演者も同じくらいチェットと同様に前に出てくるので、チェットの魅力を存分に味わうには少し足らない。

chet baker singsやsings and playsはいいんだけど、ボーカルが入っているのでchetのトランペットを楽しむには少し物足りないかもしれない。(といってもchet baker singsはオリジでもセカンドでもいいからほしい)

そういう意味では、このChet Baker The Trumpet Artistry Of Chet Baker PJ1206 WPラベルは、チェット・ベイカーのトランペットを楽しむにはかなり大満足と言える作品です。

当然、WPラベルなので音は良いですし、A面はチェット・ベイカーの「静」の部分を存分に味わうことができて、B面はチェット・ベイカーの「動」の部分。

やや早めの演奏を楽しむことができます。

人によってはB面から聞いたほうがよりじっくりと味わえるかもしれません。

どちらにしても、チェット・ベイカーのワンホーンの演奏だったり、複数のホーンとの共演だったとしても、「Chet Baker The Trumpet Artistry Of Chet Baker」のタイトル通り、基本チェット・ベイカーにフォーカスが当たっているので、他の演奏者は控えめ。

全体的に、「チェット・ベイカーのトランペットを堪能するにはピッタリのアルバム」と言えます。

高騰を続けるチェット・ベイカーのアルバム群の中でも(オリジでも)比較的手頃で手に入りやすいアルバムなので、とてもおすすめです。

私の持っているのはWPラベルのセカンドですが、繰り返しになりますが、音は十分いいです。

かなりのお気に入りの一枚です。

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