個人的にA面とB面で若干評価が異なるアルバム。
でもやっぱり村上春樹の影響はでかい。
そして、トミフラの名盤請負人の名前に偽りなし。
でも全体的にベニー・ゴルソンの影響が大。
Curtis Fuller’s Quintet – Blues-ette (Savoy MG 12141, 1964年 マルーン・ラベル リプレス)
盤仕様・特徴
- リリース年: 1964年リプレス(オリジナルは1960年リリース、録音は1959年)
- レーベル: Savoy Records – MG 12141
- フォーマット: LP, アルバム, モノラル, セカンドプレス(マルーン色ラベル、RVG刻印)
- 国: US
- 盤仕様: 1960年代初頭の「maroon(濃赤)」ラベル。RVG(Rudy Van Gelder)刻印あり。フロントのカタログ番号の位置がオリジナル(オックスブラッド・ラベル)とは異なる。裏ジャケットも初版とレイアウトが異なる。
- 録音日・場所: 1959年5月21日、Van Gelder Studio, Hackensack, NJ
- 監修: Ozzie Cadena
- 録音エンジニア: Rudy Van Gelder
- カバーフォト: Hank Schneider
- ライナーノーツ: H. Alan Stein
- マトリックス/ランアウト: SIDE A: MG 12141-A (エッチング) RVG (スタンプ) / SIDE B: MG 12141-B (エッチング) RVG (スタンプ)
パーソネル
- Curtis Fuller – トロンボーン
- Benny Golson – テナーサックス
- Tommy Flanagan – ピアノ
- Jimmy Garrison – ベース
- Al Harewood – ドラムス
トラックリスト
- Five Spot After Dark
- Undecided
- Blues-ette
- Minor Vamp
- Love Your Spell Is Everywhere
- Twelve-Inch
盤特有のポイント・コレクター情報
- このマルーン・ラベル(セカンドプレス)は、初期Savoy盤のうち1960年代初~中期に多い仕様。内容・音質ともにオリジナルと同一で、RVG刻印盤はアナログファンに高評価。
- ジャケットデザイン(カタログ番号の位置、裏のレイアウト)が初版と異なり、初版=オックスブラッド色ラベル・異なるフロント/バックレイアウトとなる。
- 音質はVan Gelder録音の密度ある艶やかなサウンドで、現在も人気。
内容・評価
- 「Five Spot After Dark」(Golson)、「Blues-ette」(Fuller)など、ジェントルでメロディアスなハードバップ名演を収録。
- ゴルソン/フラナガン/ギャリソン/ヘアウッドという西海岸~ブルーノートでも活躍した名メンバーが集結。
- AllMusicでも「サブライム(sublime)」と評されるなど、ジャズ・トロンボーン・アルバムの最高峰のひとつ。
- バド・パウエル型バップの青写真に、フラー独自の歌心とソウルが加わった作品。
- コレクター視点では、音質・演奏内容重視ならマルーンラベルRVG刻印盤も十分に推奨される。
まとめ
『Blues-ette』Savoy MG 12141(1964年マルーン・ラベルRVG刻印リプレス)は、ジャズ・トロンボーンの名盤で、Curtis Fullerを中心にBenny Golson、Tommy Flanaganら名手が集結したハードバップ+メロディアスな逸品です。初版(オックスブラッド・ラベル&独自背面デザイン)に次ぐ60sセカンドプレスとして、音質・内容ともにコレクターやリスナーに広く受け入れられています。
私の持っている盤、Curtis Fuller’s Quintet Blues-ette MG12141 マルーン・ラベル RVG セカンド
この盤は、本来私等が語る必要がない、名盤中の名盤とされているアルバムです。
ブルースェット。
最初、手に入れるまではやたらと苦労したこの盤。
オリジナル盤はすっごく高価なので最初から眼中の外。
ちなみに、私の持っている情報によれば最近出品された赤ラベルのオリジナル盤は84,000円で出品されていました。ディスクユニオンで。
まぁ、ある程度経済的に余裕がある人であればかって言いのかもしれませんが、そこまでして解体とは、セカンドコレクターのワタシには思えません。
とはいえ、このセカンド盤のマルーンだって手に入れるまで相当苦労しました。
・・・あれ?
どこで手に入れたのかいまいち思い出せない。
確か下北沢の今はなき、general record storeだった気がする。
たまたま安く出品されていて、試聴したら状態も問題なかったのでそのまま購入した気がします。
それがだいたい3年くらい前?
しかしそれまではめっぽう手に入りませんでした。
とにかくやはりみんな考えることは同じなので、オリジナルでは手に入らない。
だけど、セカンド盤でRVG盤でほしいということで。
ディスクユニオンなんかで出品されるとすぐになくなってしまっていました。
価格も、この記事を書いている時点での、discogsの最高値が7434円。
そりゃあ、セカンド盤の方が人気は出ますよね。
で、実際に買ってみて、気に入って、そのままあまり聞かずに家の中で眠っていました。
このアルバムは、ほしかったです。
なぜなら、CDでジャズを集めていた時代から、気になっていたから。
なにせ、村上春樹の小説、アフターダークの中に、このアルバムの中の一曲「ファイブスポットアフターダーク」が取り上げられているから。
というか小説のタイトルそのものが、もうファイブスポットアフターダークからそのまま来ていますよね。
そりゃあ、村上春樹の小説好きとしてはなんとかしてこのアルバムを所有しておきたいという欲が起きます。
で、それはジャズレココレクターになってからも同じ。
なんとかしてRVG刻印のあるこのBlues-etteがほしいと考えていました。
で、手に入れたときは飛び上がるほど嬉しかったのを記憶していますが、
このアルバム。
不思議なことに、一度手に入れるとそこからあまり聞く機会はないんですよね。
なんででしょう。
ちなみに、その現象はこちらのアルバムでも同様に起きます。
うーん、なんででしょう。
話を、Blues-etteに戻しますが、当然、1曲目のFive Spot After Darkは名曲。
あのダークでブルージーな雰囲気が聴くものを魅了します。
「うんうん!いいぞ!」
とワクワクしながら、2曲目に入るんですけど、どうしてもあくまでも僕の中で、ですが、2曲めが少し肩透かし。
ん?なんだか長回ししている印象を受ける。
3曲目のアルバムタイトルになっている「Blues-ette」も私の中ではあまりしっくりこない。
うーむ・・・
なんといえばいいのか、1曲目のダークでどこかブルージーどこか聴くものを魅了する、必殺的なフレーズというかここに響くものを感じないんですよね。
と思ってB面に入ると、再びあのダークでブルージーな曲調が始まり、再び耳を澄ませたくなる。
B面は個人的には結構好きなんですけど、
A面は1曲目の「Five Spot After Dark」を除いて個人的にはあまり好きになれない。
どうしても2曲目、3曲目が見劣りするように感じられてしまいます。
まぁ、あくまでも私の駄耳による一感想に過ぎません。
しかし全体的にトミー・フラナガンが好サポート。
やはり、トミー・フラナガンのピアノは聴くものを魅了します。
名盤請負人の名前に負けることはありません。
・・・たぶんですけど、前述の「CURTIS FULLER JAZZTET」のアルバムもそうなんですけど、私個人としてはまあまり、ベニー・ゴルソンのアレンジが好きではないのかもしれません。
あくまでも個人的な評価ですが。
話を盤の状態や音に戻すと、盤の状態は問題なし。
ごくたまにノイズが走ったけれど演奏を邪魔するような周回ノイズはなし。
音もさすが。
RVGサヴォイの音の魅力を存分に堪能できます。
これで、演奏が全体的に好きだったら文句なしなんだけどな・・・
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