どうしてそうなった?
McCoy Tyner – McCoy Tyner Plays Ellington(Impulse! AS-79, 1968年USステレオ・Gatefold・LW黒赤ラベル盤)
盤仕様・特徴
- リリース年:1968年(録音:1964年12月2, 7, 8日、ニュージャージー・ヴァン・ゲルダー・スタジオ)
- レーベル:Impulse! – AS-79, ABC Records – AS-79, Impulse! – STEREO A-79(US盤/「黒ラベルに赤リング」「両面ロゴ連結」コンビネーションの1968年プレス)
- フォーマット:LP, Album, Stereo, Gatefold, LW(ラウンド「LW」プレス工場識別マーク、見開き仕様ジャケット)
- ジャケット:カバー表:Victor Kalinによる写真&絵画、Calvin “Viceroy”およびGeorge Grayによるデザイン、ジョー・リボウがライナーデザイン担当
- 録音:Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey(名エンジニアRudy Van Gelderによる録音)
- マトリクス・ランアウト:
- サイドA:AS-79- A- VAN GELDER LW
- サイドB:AS-79 B LW VAN GELDER
- 権利協会:ASCAP
- 出版社:
- Robbins Music(A1)
- American Academy Of Music(A2, A3, B3)
- Vernon Music Corp.(A4)
- Tempo Music(B1, B2)
パーソネル
- McCoy Tyner – ピアノ
- Jimmy Garrison – ベース
- Elvin Jones – ドラムス
- Johnny Pacheco, Willie Rodriguez – ラテン・パーカッション
トラックリスト
- Duke’s Place(Katz, Thiele, Ellington, Roberts) – 3:15
- Caravan(Ellington) – 3:30
- Solitude(Ellington, Delange, Mills) – 5:06
- Searchin(Ellington) – 4:38
- Mr. Gentle And Mr. Cool(Ellington) – 6:25
- Satin Doll(Ellington) – 4:10
- Gypsy Without A Song(Ellington, Gordon, Tizol, Singer) – 5:06
録音:1964年12月2, 7, 8日、Van Gelder Studio(ニュージャージー州Englewood Cliffs)
この盤特有のポイント・コレクター情報
- 1968年プレスは、「黒ラベル・赤リング」「Impulse!/ABC両面連結ロゴ」「LW」プレス工場IDが識別ポイント。オリジナルプレスとの比較や盤の希少性を判断する材料となる。
- Van Gelder Studio録音により、ピアノやパーカッションの空気感・奥行きが立体的に引き出されている(音質面で評価)。
- McCoy Tynerのリーダー作としては珍しいEllington集で、インパルス黄金期のエルヴィン・ジョーンズ、ジミー・ギャリソンとのトリオ人気作。遅れてプレスされた盤は”70sグリーンラベル”等も存在、ラベル違いに注意。
- Latin Percussionが加わり、Ellington楽曲に独特の打楽器的ニュアンスと新しい質感が加わる点が本作固有の特色。
まとめ
『McCoy Tyner Plays Ellington』(Impulse! AS-79, 1968年US Stereo LW盤) は、ピアノ・ジャズの名手マッコイ・タイナーがエルヴィン・ジョーンズ、ジミー・ギャリソンら名手と共にエリントン作品に挑んだ意欲作であり、ラテンパーカッションの特徴ある編成、ヴァン・ゲルダー録音ならではの豊かな音響が際立つ。1968年プレス盤はコレクターにも人気が高い一枚。
情報元Discogs URL:
私の持っている盤、McCoy Tyner McCoy Tyner Plays Ellington AS79 USステレオ LW VANGELDER刻印 赤黒ラベル
前々から気になっていたアルバム。
インパクトのある顔のジャケットに、ちょくちょくセールとかで出品される度に目にしていて気になっていたから、だけどそこまでデューク・エリントンが好きというわけではない私としては、どうしても「後回しになっていた」アルバムです。
だけど、これまたいつものように、オンラインでディスクユニオンのサイトを見ていたら、このアルバムがやすく出品されていました。
US盤 [外装:B VG++][盤:VG++]STEREO/赤黒/R付/VANG
税込価格: 1,200円
と言った具合で。
まぁ、正直、オリジナル盤で5000円とか1万円とかの価格で買うのは気が引けるのですが、
1200円でvangelder刻印ありなら・・・
ということで。
状態は気になったのですが、ちょうど、その日、その店の近くに用があったので、行って試聴してみて、確かにスレは気になったものの、音には出なかったので、
「オッケ」
ということで購入。
順番が前後しますがその前に、いつも私がレコードを購入する際に参考にしているコットンクラブさんのサイトでも、
McCoy Tyner Plays Ellingtonジャケ・盤ともABC-PARAMOUNT、刻印VAN GELDER。Plays Ellingtonというタイトルのレコードを集めまくった時期があった。数十枚は集めた。結果的にはあまりにつまらない盤が多くてヤメてしまったが、当時集めた盤の中では本盤は指折りの出来だと思う。McCoy TynerとJimmy GarrisonとElvin Jonesの4ビート演奏はホントに素晴らしい。 『Elvin Jonesのシンバルが聴きたくなった』Elvin Jonesのブラシと、シンバルが好きだ。特に4ビートを刻むときの、独特のリズム。サイドメンで参加した盤で、力を抑えて叩く時が一番いい。 今日はIm…
というのを見ていたので、やすかったこともあり購入しました。
昨日、あらためてじっくり聴いてみてガッカリ・・・
実際に聞いてみて
と、まぁ、聞く前の期待値は、以前からの前知識もありかなり高まっていたのですが、実際に聞いてみてがっかり。
やはりvangelderだけあって音が良い。
よく、「ちょっとめずらしい」のmoreさんが、「vangelderの真骨頂はimpulseレコードに詰まっている」ということを言っているのですが、確かに、音は良いです。
マスタリングは全てRVGによるもの、ピアノの録音に問題があると指摘されることが多いRVGですが、特に瑕疵は感じません。
『次代を担うと期待されたマッコイ・タイナー』ジャズ喫茶に通っていた頃、良くリクエストされていたのが、当時新譜だったMcCOY TYNERの『SAHARA』でした。折からのピアノブームもあって「COLTR…
と、このブログで書かれているように、ピアノの録音のいわゆる、RVGやvangelderのコツコツ音もなくすごくきれいに鳴り響く。
演奏も、曲目も良い。
ただ、唯一の難点が、パーカッション。
6曲中3曲くらい、パーカッション入りの演奏なんですけど、とにかくそれが雰囲気をぶち壊しにしているように感じます。
まぁ、確かに、普通にデュークエリントンの曲を演奏するだけでは他との差別化に繋がらない。
そのため、他との差別化の意味で、こうしてパーカッションを入れたりしたんだろうけど、これが本当に余計。
演奏を、曲を軽くしてしまっている。
本当にピアノの音、演奏、楽曲、ともに良いだけに本当にもったいない。
欲を言えばパーカッションを外して、その分余計にELVIN JONESに叩かせてTYNERとJIMMY GARRISONの三者でインタープレイを繰り広げれば更に素晴らしい作品になったと思います。それにしても『NIGHTS OF BALLADS & BLUES』でも取り上げた「SATIN DOLL」を再び、それもピアノトリオにパーカーションを加えただけの同じような演奏をするとは・・ELLINGTON集としては外せない曲なのは分かりますが・・・なんだかなぁ。https://ameblo.jp/noriten226/entry-12833916214.html
と、語られているのはまさにそのとおりだと思います。
総論
総論としては、まぁ、1200円だからよかったものの、
これが5000円とかオリジナル盤とかで買っていたら激しく後悔していただろうなというアルバム。
このアルバム。vangelder刻印で、エリントン曲集にしてはなぜかそれほど人気がなくて、「ジャケットのせい?」と思っていたんですけど、こういう裏があったんですね。
セカンドコレクターで良かった。
と、こういうときにも感じたりします。






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