【初心者向け】レコードのジャンル見分け方ガイド|ジャズ・ロック・クラシックの違いは?
ご実家の整理などで、故人が大切にされていたレコードが沢山出てきたものの、「そもそも、これが何というジャンルの音楽なのか全く分からない…」とお困りではありませんか?
専門知識がなければ、レコードのジャンルを見分けるのは難しいと感じるのが当然です。しかし、ご安心ください。実は、音楽を聴かなくても、ジャケットのデザインやアーティスト名といった「見た目」のヒントから、おおよそのジャンルを推測する簡単なコツがあるのです。
この記事では、レコードの知識が全くない方でも実践できる、ジャズ・ロック・クラシックという主要3大ジャンルの見分け方を、具体的な特徴と共に優しく解説します。
なぜジャンルを知っておくと良いの?買取査定でのメリット
ジャンルが分かると、レコードの価値を調べる第一歩が踏み出せます。例えば、買取業者に問い合わせる際に「父の遺品で、ジャズのレコードが100枚ほどあります」と伝えるだけで、よりスムーズで的確な案内を受けられる可能性が高まります。
専門性の高い業者ほど、ジャンルごとに査定を得意とする担当者がいるため、事前にジャンルを伝えることは、あなたのレコードの価値を正しく評価してもらうための重要な準備となるのです。
【ステップ1】ジャケットのデザインで当たりをつける
まずは一番分かりやすい「ジャケットのデザイン」に注目してみましょう。各ジャンルには、時代を反映した独特のデザイン様式があります。
ジャズ(Jazz)のジャケットに見られる特徴
もし、以下のようなデザインのジャケットがあれば、それはジャズレコードの可能性が高いです。
- モノクロ写真が多用されている: スーツをビシッと着こなした黒人ミュージシャンが、タバコを燻らせていたり、楽器を構えていたりする、クールで知的な雰囲気の写真が特徴的です。特に「ブルーノート」という有名なレーベルのデザインは象徴的です。
- 抽象的なアートや幾何学模様: 1950年代〜60年代のモダンアートのような、カラフルで抽象的なデザインも多く見られます。
- タイポグラフィが大胆: アーティスト名やアルバムタイトルが、デザインの一部として大きく、スタイリッシュに配置されています。
ロック(Rock)のジャケットに見られる特徴
ロックのジャケットは、時代と共に多様化しますが、共通するエネルギッシュな雰囲気があります。
- バンドメンバーの集合写真: 長髪に派手な衣装のメンバーがポーズを決めている写真は、ロックの典型的なイメージです。
- サイケデリックなイラストやアートワーク: 1960年代後半〜70年代のロックには、非現実的で極彩色のイラストが多く使われました。
- 印象的なロゴやシンボル: バンド名をデザインしたロゴが、ジャケットの主役になっていることも少なくありません。
クラシック(Classical)のジャケットに見られる特徴
クラシックのジャケットは、他のジャンルに比べて落ち着いた、格調高いデザインが主流です。
- 作曲家の肖像画や風景画: ベートーヴェンやモーツァルトといった、歴史上の作曲家の肖像画が使われていることが非常に多いです。また、ヨーロッパの美しい風景画などもよく見られます。
- 指揮者やオーケストラの写真: タキシード姿の指揮者が情熱的にタクトを振る写真や、オーケストラ全体の写真も定番です。
- シンプルな文字のデザイン: 作品名と作曲家名が、装飾的な書体でシンプルに記載されているだけの、非常に落ち着いたデザインも特徴です。
【ステップ2】アーティスト名や楽器で判断する
ジャケットのデザインと合わせて、アーティスト名や写っている楽器も大きなヒントになります。
これならジャズかも?代表的なアーティストと楽器
もしジャケットに以下のような名前や楽器があれば、ジャズの可能性大です。
- 代表的なアーティスト名: Miles Davis (マイルス・デイヴィス), John Coltrane (ジョン・コルトレーン), Bill Evans (ビル・エヴァンス), Art Blakey (アート・ブレイキー)
- 象徴的な楽器: サックス、トランペット、ピアノ、ウッドベース(コントラバス)、ドラム
これならロックかも?代表的なアーティストと楽器
ロックの範囲は広いですが、以下の名前は特に有名です。
- 代表的なアーティスト名: The Beatles (ビートルズ), The Rolling Stones (ローリング・ストーンズ), Led Zeppelin (レッド・ツェッペリン), Queen (クイーン)
- 象徴的な楽器: エレキギター、ベースギター、ドラムセット
これならクラシックかも?代表的なアーティストと楽器
クラシックは作曲家で判断するのが基本です。
- 代表的な作曲家名: Beethoven (ベートーヴェン), Mozart (モーツァルト), Bach (バッハ), Chopin (ショパン)
- 象徴的な楽器: ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、フルート、オーケストラ全体
それでも分からないときは?プロに任せるのが一番の近道
ここまで見分け方のヒントをご紹介しましたが、もちろん全てのレコードが当てはまるわけではありません。
もしご自身で判断するのが難しいと感じたら、無理に仕分けようとせず、そのままの状態で専門の買取業者に見てもらうのが最も安全で確実な方法です。プロの査定士は、豊富な知識であらゆるジャンルのレコードの価値を正確に判断してくれます。
「ジャンル不明のレコードが多数」と伝えれば、しっかりと対応してくれますので、ご安心ください。
まとめ:見た目のヒントを手がかりに、大切なレコードと向き合おう
レコードのジャンルが分からなくても、ジャケットのデザインやアーティスト名といった「見た目」から、その一枚が持つ世界観を垣間見ることができます。
今回ご紹介したヒントを手がかりに、お父様がどんな音楽を愛していたのかに想いを馳せてみるのも、遺品整理における大切な時間かもしれません。
そして、その価値を次の世代へと繋ぐ決心がついたときには、ぜひ信頼できる専門家へ相談してみてください。それが、あなたと故人の想いを大切にする、最良の選択となるはずです。


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