いやぁ・・・
久しぶりに聞いたけど、本当に美しいアルバム。
カクテルピアノになりそうで、ならない。
本当に隠れた超名盤だと思う。
正直ビル・エヴァンスより・・・
Red Garland – The Nearness Of You(Jazzland JLP 962, DGなしステレオ盤/1962年US盤)
盤仕様・特徴
- リリース年:1962年(録音:1961年11月30日 プラザ・サウンド・スタジオ, NYC)
- レーベル:Jazzland – JLP 962(USステレオ盤/DGなし専用金型=Single Step/Flat方式。ラベルは黒銀、稀に“マルーン・ラベル”も有り)
- フォーマット:LP, Album, Stereo(DGプレスと違いラベル周辺に溝なし、“FLAT”仕様で盤面滑らか)
- ジャケット:Ken Deardoffによる女性写真ジャケット、バックフォト:Steve Schapiro
- レコード会社:Bill Grauer Productions Inc.
- 録音&マスタリング:Plaza Sound Studios、NY(エンジニア:Ray Fowler, マスタリングも同所)
- マトリクス・ランアウト:JLP-962-A / JLP-962-B
パーソネル
- Red Garland – ピアノ
- Larry Ridley – ベース(A1~B2, B4)
- Frank Gant – ドラムス(A1~B2, B4)
トラックリスト
- Why Was I Born?(カーン=ハマースタイン) – 4:51
- The Nearness Of You(カーマイケル=ワシントン) – 5:34
- Where Or When(ロジャース=ハート) – 6:09
- Long Ago And Far Away(アイラ・ガーシュウィン=カーン) – 3:49
- I Got It Bad And That Ain’t Good(エリントン=ウェブスター) – 5:17
- Don’t Worry About Me(ブルーム=ケーラー) – 4:40
- Lush Life(ビリー・ストレイホーン) – 4:15
- All Alone(アーヴィング・バーリン) – 4:58
録音:1961年11月30日 Plaza Sound Studios, NYC
ステレオDG/ノンDG盤、どちらもUSオリジナルで市場流通。
この盤特有のポイント・コレクター情報
- DGなし(Flat or Single Step)盤は、1962年当時のJazzlandレーベルで次第に主流化するプレス方式。ラベル周囲に溝が無く、ラベル直径や色味など微細なバリエーションが複数存在。
- DGプレスと比べノイズ発生が抑えられる例もある一方で、製造工程の工夫や複数工場が入り混じることから個体差が出やすい。マトリクス刻印やラベル表記“INC”有無も識別要素。
- 音質はJazzland系の柔らかなバラッド・バランス。盤の個体差により静寂性やレンジ感に違いが出るが、基本的な内容はDG盤と同一。
- ジャケットや写真素材はDG盤/ノンDG盤とも同じデザイン。特に女性写真の繊細さが目を引く。
- “マルーンラベル”や後年のOrpheumリイシュー盤も存在するが、完全オリジナルは黒銀ノンDGラベルが中心。
まとめ
『The Nearness Of You』(Jazzland JLP 962, 1962年USノンDGステレオ盤) は、Red Garlandのリリカルなバラッド解釈を堪能できるJazzlandオリジナル盤の一種で、製造工程や盤仕様(DGなしFlat or Single Stepプレス)の違いなど、コレクター目線でも興味深い仕様的特徴を持っています。録音・内容は同年同番号のDG盤と共通ですが、ラベルや盤面の識別点・音質の個体差が収集意欲をかき立てる一枚です。
情報元Discogs URL:
私の持っている盤、Red Garland The Nearness Of You JLP962 DGなし ステレオ US盤
これ、本当に、入手するのに苦労しました。
といっても、入手したのは1年前くらい。
その前から、なんらかのきっかけでこの盤の存在を知って、You Tubeかなんかで聴いて、「美しい」と思い、入手しようとしたんですけど、とにかく手に入らない。
ステレオでもモノラルでも。
red garlandといえば、他にもgroovyやwith coltraneなど、人気作がたくさんあります。
コレクターの注目はそっちに行っていると思って、セールなどで出品されているのを見ては、それを目当てに並んだり、あるいはセール後のオンライン出品を待ったりしても、たいてい、売り切れてしまいます。
「あれ?なんでこんなになくなってしまうの?」
と驚いてしまうほど。
今はどうなんだろう。

あれま。
普通に、ディスクユニオンのオンラインショプで売っている。
しかもやすい。
オリジナル盤もセカンドと思われる、赤ラベルも普通に。
羨ましい。
なんかのタイミングが一致するものなんですかね。
なんらかの、ネットやテレビ、ラジオの情報で、
レッド・ガーランドのnearness of youが出て、それを多くの人が知って、
それを求めて、みんな奪い合いになる。
だけど、「影の名盤」だから、そんなに注目は集めないけれど、
みんな影で狙っている。
私はそんなタイミングで、このneaness of youを買おうとしてしまったのかもしれません。
ちなみにモノラルは、

2025年11月5日の時点では、在庫はないようです。
でもこのアルバムに関しては、正確に言えば、jazzland、いわゆるriverside系列では、ステレオのほうが良いように思うんですよね。
実際に聞いてみても、音がすごく良い。
話を戻して、とにかく。
そんなふうに、影の奪い合いとなって、全然その競争に勝てず、いつも手に入らずにいました。
それが、去年か、一昨年くらいに入手したんですけど・・・
あれ?どうやって手に入れたか思い出せない。
オンラインショップ?店舗で?(ディスクユニオンなのは確かだと思う)
いやぁ、恥ずかしい限り・・・
あれだけほしかった盤をようやく手に入れたのにな・・・
でも、まぁ。
とにかく、今は手に入れられてよかったと思っています。
DGなしバージョンですが、たぶん、この時期のリバーサイド、ジャズランド系列は、DGなしと入り混じっていた時期なのでそんなにオリジナルと遜色ないんじゃないんじゃないかと思います。
でも、私はセカンドコレクターなので、別に音が対して変わらないのであれば、セカンドで十分。
ましてや、RVG、vangelder云々ではないので、仮に今から私がこのレコードを買うのであれば、セカンドバージョンでも安ければ喜んで購入すると思います。
久しぶりに聞いてみて
そんなふうに、入手するのにかなり苦労した、nearness of you。
今では、比較的簡単に入手できるようになった(悔しい)nearness of you。
久しぶりにステレオカートリッジに交換して、聴いてみましたけど、やっぱり良い。
美しい。
レッド・ガーランドのピアノが目立ち、まるで、レッド・ガーランドのソロ・ピアノを聴いているかのように思える瞬間もあるものの、よく耳を澄ましてみるとバックでベースとドラムが聞こえる。
でも、その静かなサポートがこれまた、レッド・ガーランドの美しいピアノを際立たせている。
美しい。
全体的に美しい。
私の好きなLUSH LIFEも入っている。
1曲目のWhy Was I Born?も良い。
全体的に、スタンダード・ナンバーを中心にレッド・ガーランドが美しく奏でるアルバム。
【明るいんじゃなくて軽い】The Red Garland Trio – Bright And Breezy JLP48 USオリジナル
このアルバムとは大違い。
確か、
「ブライト・アンド・ブリージー」の4カ月後の録音。前作に比べて穏やかな演奏が多い。以前聞いたときは、特段いいと思わなかったが、今、聞いてみて、なかなかいい盤と再認識。小難しいことはやらない、ガーランドのエレガントなピアノを聞くのに適した盤だ。(hand)
プレスティジに比べてリバーサイド=ジャズランド盤は、一枚毎の企画性がはっきりしている。この盤はバラード中心の選曲という企画で、甘さに流れずガーランドらしさを発揮しているガーランドのトリオ作品の中でも印象に残る佳作だと思う。(しげどん)
Red Garland:全リーダー作 CDレビュー③Red Garlandの全リーダー作レビューとして、一時的な引退に入る1962年までをレビューします。 オリジナルアナログ盤に基づいたレビューになっていますが、下記に掲載の通りCDでは複数のタイトルをまとめたお得な編集盤もありますので、購入...
確かと言うか、こう書かれているように、ブライトアンドブリージーの4ヶ月後の録音。
このbright and breezyは、前の記事で書いたように、明るいんじゃなくて軽いと感じたんですけど、レッド・ガーランドがこの4ヶ月で成長したのでしょうか(失礼)
というよりも、きっと、この4ヶ月で、リバーサイド(ジャズランド)との考え方や企画の話の精度が上がったんでしょうね。
bright and breezyとは、まるで違う完成度のアルバム。
とにかく、美しい。
美しいけれど、カクテルピアノになる一歩手前。
ギリギリのところでカクテルピアノにならず、その美しさに酔いしれる。
良い。
正直、ビル・エヴァンスよりも好きと思える。
ビル・エヴァンスはいいんですけど、ワタシ的には、居住まいを正して聞かないとならないので、すごく貴重を強いられる。
それほど数多くの回数を聴くことができない。
このレッド・ガーランドは良い。
本当に良いと感じる。
夜にしっとり、お酒でも傾けながら、静かに時を過ごすのにぴったりなアルバムだと感じます。
私がこのアルバムを求めたときには「影の競争」に巻き込まれて全然手に入りませんでしたが、今ではどうやら比較的簡単に入手できるよう。
名盤、高額盤と、コレクターやお店側の売り文句に流されないで、
こういう手軽な価格で手に入る名盤を気軽に集めていくのが本当の上手なコレクターだと感じます。
私の入手したのは確か5000円前後。
今ではオリジナルでも、3650円とかでEXで、セカンドでもEX+で2450円とかで手に入るのだから、持ってない人には本当に強くおすすめしたい名盤です。
(ゆったりとしたピアノバラード集なので好き嫌いは分かれるかもしれませんが)
カクテルピアノじゃないけれど、カクテルグラスから零れそうでこぼれ落ちない、繊細な演奏が耳に沁みます。





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