年の功なのか、最近こっちのアルバムのほうが好きになってきた。
Bill Evans – Interplay (Riverside RM 445, 1962年 モノラル・オリジナル/深溝)
盤仕様・特徴
- リリース年: 1962年
- レーベル: Riverside Records – RM 445
- フォーマット: LP, アルバム, モノラル(US盤、深溝のオリジナル仕様)
- ラベル仕様: ブルー地 “Mic & Reels” ロゴ、深溝(deep groove)、マトリックスは「MM RM-445A(M) / MM RM-445B(M)」(手書きも多い)
- ジャケット: 米Riversideオリジナル特有の厚手コーティング仕様が基本
パーソネル
- Bill Evans – ピアノ
- Freddie Hubbard – トランペット
- Jim Hall – ギター
- Percy Heath – ベース
- Philly Joe Jones – ドラムス
トラックリスト
- You And The Night And The Music (7:04)
- When You Wish Upon A Star (5:42)
- I’ll Never Smile Again (6:31)
- Interplay (8:11)
- You Go To My Head (5:02)
- Wrap Your Troubles In Dreams (6:24)
この盤特有のポイント・コレクター情報
- USオリジナルは「RM 445」モノラル盤、深溝ラベル、1962年リリース、マトリックス手書き+ラージリム表記が特徴です[1][2][3]。
- Bill Evansとしては珍しいトランペット入りクインテット編成(トリオ~デュオと並ぶ通例とは一線を画す明朗なサウンド)
- Moderate rarity:美品は近年の中古市場でも高値安定、相場は状態次第で10,000〜20,000円台にて推移[4][5]。
- よくある傷(ポツ)部以外は針飛びしにくく、全体的な音圧も良好とされる。
内容・評価
- 本作は1962年7月16日・17日、NYCノラ・ペントハウス・スタジオで録音[2]。Evansのリーダー作で数少ないクインテット・セッションであり、フレディ・ハバード(当時Blakeyメッセンジャーズ参加中)の快演と、ジム・ホール(同時期にUndercurrentも制作)の柔らかなギターが見事にマッチ。
- エヴァンスらしいリリカルさと、クインテットならではのダイナミズムが両立、安全で端正なピアノトリオ作品群とは異なる明るく躍動的な側面が魅力[1][2]。
- 「Interplay」はエヴァンス作の名曲。全体的にミディアムテンポ中心で、個々の即興・インタープレイの面白さが際立つ。
- トリオ~ソロを好むEvansファンのみならず、ハードバップ・モード好きにも推奨される多面的作品。
まとめ
『Interplay』(Riverside RM 445, 1962)は、Bill Evansがフレディ・ハバード、ジム・ホールら新顔を迎えた“異色クインテット”作。USオリジナルは深溝ブルーラベル・モノ仕様で、内容・音質共に高水準。エヴァンス作品中では珍しく、色彩豊かでストレートアヘッドなサウンドが楽しめる名盤です。
私の持っている盤、Bill Evans – Interplay (Riverside RM 445, 1962年 モノラル・オリジナル/深溝)
この盤に関しては、「セカンドコレクター」にしては珍しく、オリジナル盤を所有しています。
どうやらこの盤においては、セカンドプレスに値するのはオルフェウム盤のようですね。
しかしこの盤、さすがビル・エヴァンスと言うべきか、なかなか手に入りませんでした。
もちろん、黄金トリオ4部作に比べると入手難度は低いのですが、個人的な所感としては4部作の次に手に入れにくい作品だと感じました。
なにせビル・エヴァンス自身が、「自分の中で一番好きなアルバム」とか立っているくらいですからね。
あれ?これどっかのネット情報で得たんですけど、今調べると全然出てこないですね。
前述のまとめ情報にも書かれているように、ビル・エヴァンスにしては珍しいクインテット編成。
最初聞いたのは確かCD時代だったと思うのですが、あまり好きになれませんでした。
「ビル・エヴァンスといえばトリオでしょ!あのリリシズムでしょ!なんかこのアルバムちょっと怖い感じもする・・・」
とまで感じていたのを覚えています。
実際、最初にこのアルバムを入手した当初・・・
うーん、確かどっかで安く入手したんだけど、
ステレオで入手したんだっけな?
あまりにも状態が悪くて結局手放したんですけど、
それ以前に演奏があまり好きになれなくてあまり聞いていませんでした。
しかしやはり、「ビル・エヴァンス自身が一番好きと挙げたアルバム」だけあって、ディスクユニオンなどで出品されるたびに気になって、探してしまっていました。
正直。
今回ご紹介しているこの所有盤、確か3年くらい前に入手したような気がするんですけど、どこで買ったのか、あまり覚えていません。
たぶん、新宿か御茶ノ水あたりのディスクユニオンのセールで入手したような気もするのですが、なぜかほとんど思い出せません。
しかし一つだけ言えることは、「状態が抜群に良い」んです。
若干のスレはあるものの、音には全く出ない。
全体を通して、ノイズが1回か2回あったかどうかくらいのほぼ完璧な盤。
このアルバム。
なぜか何回か出会うことがあったんですけどなぜか極端に「状態が良い盤が少なかった」ことを記憶しています。
で、当時、以前持っていたこのinterplayのオリジナル(確かその当時持っていたのは溝なし)、CDで聴いていた時代も含めて、あまり聴いていなかったんですけど、
まぁ、厳密にはこの状態の良いオリジナル盤を入手してからもそれほどターンテーブルに乗る機会は多くなかったものの。
あらためて昨日、このほぼ完璧な状態のinterplayのアルバムを聴き直したら評価は一変。
すごく良いアルバムです。
完成度がすごく高い。
正直、昨日ご紹介したhow my heart singsとは
Bill Evans Trio How My Heart Sings (Riverside RM473, 1964年 モノラル初版/DGなし)
比べ物にならないほど、このアルバム好きです。
うーん、年の功なのかな・・・
以前はさっきも書きましたが、「ビル・エヴァンスといえばトリオでのリリシズムがないと駄目だ。」と思い込んでいたのですが、今聞くと、このinterplayが良い。
(もちろん黄金トリオ4部作はまた別の話し)
何よりメンバーがすごいですよね。
トランペットにフレディー・ハバード、ギターにジム・ホール。
ドラムスはフィリー・ジョー・ジョーンズ。
ベースもパーシー・ヒースと安定のメンバー。
以前このアルバムを所有していたときは恥ずかしながらフレディー・ハバードのことを殆ど知らずに、
「なんだかやたらとトランペットが目立つアルバムだな・・・」
とくらいにしか感じていなかったのですが、いま聴いてみると、このフレディ・ハバードのトランペットが良い。
吹きすぎず、おとなし過ぎず。
このアルバムを適度に盛り上げてくれています。
そして何よりもすごいのがビル・エヴァンスのバッキング。
フレディ・ハバードやジム・ホールの演奏の影に、ビル・エヴァンスがバックでもり立てる。
これが、ビル・エヴァンスの真骨頂と言えるような演奏に感じます。
それこそ、ジャズアルバムの頂点にあるといえるkind of blueのピアノのように。
美しく前衛をもり立てています。
cottonclubさんもこのアルバムを1番に挙げていますね。
ビル・エバンスのレコードで好きなのはコレだけ。一番ビル・エバンスらしくないレコードだから好きなのかも知れない。それも1曲目のYou And The Night And The Musicだけ。https://ameblo.jp/cottonclubyears/entry-12468599722.html
まぁ、1曲目だけとおっしゃっていますけど・・・
でも全体的にcottonclubさんは、エヴァンスのバッキングを評価されていますね。
エバンスの絶妙なバッキングを聴くレコードとして、エバンス好きの人にはマストアイテムであると言いたい。
『Bill Evansの凄さはサイドメンとして発揮される。』エバンスはサイドメンとして人気があったようで、数多くのセッションに引っ張りダコ状態で、結果として沢山のレコードで聴くことが出来る。 その中には駄盤とか、エバン…
個人的にはビル・エヴァンスの中でもこのinterplayかなりの高評価。
・・・な気がする。
でもやっぱり状態の良い盤で買うのが一番大切。
音は最高です。
リバーサイドの洗練された音でビル・エヴァンスのピアノも、フレディ・ハバードのトランペットも、ジム・ホールのギターも楽しめます。
When You Wish Upon A Starもロマンチックで素敵です。
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